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150万とも200万ともいわれる自国民を大虐殺したポル・ポト時代から30年余。未だにポル・ポト派幹部の裁判は終結していない。加害者と被害者が共存するカンボジア。誰もが納得する和解の道はあるのだろうか?原始共産主義に基づく平等社会から、極端に広がった格差社会の現実。そのため、ポル・ポト時代を心から憎しむ人がいる反面、ポル・ポト時代を懐かしむ人がいる。我々はこの事態をどのように理解すればよいのか。
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Posted by ブクログ
今年4月に旅行で初めて訪れたカンボジアについて旅行ガイドの解説より少しでも理解を深めたいと思い、手に取った一冊です。著者は海外大学の修士号も持つ大学教授の方ですが、本書については平易な文章かつ簡潔な説明で短時間ですが、興味深く一気に読むことができました。所得税という仕組みがないカンボジア(平成20年当時)では国民が公的資金というものに対してお金持ちの国からもらったお金という認識で国民による公的資金に使途監視はおろか役人による汚職の温床になっているようです。国家というものが機能していない発展途上国に対する援助の難しさ(政府機関・NGOなどの民間団体問わず)についてよくわかりました。
それにしても本書に書かれているようにポル・ポト政権がカンボジアという国家自体を破壊してしまったということは云うまでもないことですが、加害者である元ポル・ポト派幹部や現場の兵士たちが自分たちが行った過ちについて黙秘する姿勢をつらぬき、現政権もそれに対して追及する姿勢がないというのはこの国の今後の歩んでいく国民融和の道がかえって険しいものになるのではと思いました。
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