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多くの死刑囚を取材し、手紙も交わしてその素顔に迫る、ジャーナリストの片岡健。その中で、特に印象に残った死刑囚26人の素顔をレポートします。和歌山カレー事件の林眞須美やオウム真理教事件の井上嘉浩、なんば個室ビデオ店放火殺人事件の小川和弘など、世間を揺るがした殺人事件の犯人も含まれています。彼らはどんな人物で、何を語ったのか。実際に会って、生の取材をしたからこそわかる、真実の姿です。
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Posted by ブクログ
片岡健『実録 死刑囚26人の素顔』宝島SUGOI文庫。 この手の文庫本にしては1,100円と高額なことに驚いた。書下ろしで、ジャーナリストによる取材作品であることが理由なのだろう。 現在、日本には100人もの確定死刑囚が居るという。そして、死刑の是非、死刑囚の冤罪といった様々な議論が続けられてい...続きを読むる。個人的には確定死刑囚の多くが長らく刑の執行から逃れ、生きながらえていることが大きな疑問である。本来、確定から6ヶ月以内に執行されるはずの死刑執行は確定した順でもなく、役人と法務大臣の胸算用1つで決まると言うのだから恐ろしい。 確定死刑囚といえど、様々な背景があり、冤罪の疑いが高い死刑囚も居り、なかなか興味深いノンフィクションであった。 1人目。ジャーナリストの片岡健が初めて面会した死刑囚が和歌山カレー事件の林眞須美である。片岡は実際に林眞須美と面会してみると、その人物像からこの事件は冤罪ではないかと考えるようになったという。確かに保険金詐欺の過去を持つ林眞須美が一銭にもならない無差別殺人事件を起こすというのは考え難いし、物証や目撃情報もかなり怪しい。67人もの死傷者を出した大事件に警察は是が非でも犯人を逮捕しなければと怪しげな物証や目撃情報を全て採用した結果なのだろう。 2人目はオウム真理教事件の井上嘉浩。日本中を震撼させた一連のオウム真理教事件は強く記憶に残っている。松本サリン事件、公証人役場職員殺害事件、坂本弁護士一家殺害事件、地下鉄サリン事件など一連の無差別殺人を含む凶悪殺人事件の犯人たちの罪は死刑でも足りないくらいだ。後に麻原彰晃以下、オウム真理教事件の死刑囚たちの死刑が一斉に執行されたことには驚いた。 3人目は元厚生事務次官宅連続襲撃事件の小泉毅。この事件は全く記憶に無かった。犯行動機は34年前に実家で飼っていた犬が保健所で殺処分されたことへの復讐だと言う。それ故、動物愛護団体の活動家の一部からは大きな支持を集めているらしい。 4人目。鳥取連続不審死事件の上田美由紀。次々と男たちを騙して金品を提供させたり、借金をした挙げ句に殺害したとされる上田美由紀。木嶋佳苗が東の毒婦なら上田美由紀は西の毒婦と呼ばれていたようだ。しかし、上田美由紀の死刑は執行されることなく、喉に食べ物を詰まらせ、獄死する。その辺りの経緯については薄っすらと記憶にある。 5人目は加古川7人殺害事件の藤城康孝。この事件も全く知らなかった。7人も殺害しておきながら、精神疾患による減刑を訴えるなど言語道断である。 6人目。大阪個室ビデオ店放火殺人事件の小川和弘。この事件も知らなかった。確かに小川和弘が犯人とは言い難い証拠もある。冤罪を訴え、再審請求中とのことだが、真相は如何に。 7人目。長崎ストーカー殺人事件の筒井郷太。無罪妄想というのは初めて知った。有罪証拠が揃い過ぎていることへの裏返しが無罪妄想であるのようにも思う。 8人目。横浜・深谷連続殺人事件の新井竜太。もう嫌になるほど昔の殺人事件のことなど覚えていないものだ。この事件は新井竜太が従弟の高橋隆宏という元暴力団員の男に指示して、2人を殺害させたというものだが、極めて冤罪の可能性が高いようだ。実際に殺人を行った高橋隆宏は無期懲役で、新井竜太が死刑というのもおかしな話だ。 9人目は静岡2女性殺害事件の桑田一也。何とか死刑を逃れようとする受刑者が居る一方で罪悪感に苦しむ受刑者も居るようだ。桑田一也は後者に当て嵌まるようで、獄中で25キロも痩せたらしい。 10人目。姫路2女性バラバラ殺人事件の高柳和也。IQ63というのは知的障害者レベルではないか。知的障害の場合は精神疾患と違って死刑を免れないのだろうか。 11人目。堺市資産家連続殺害事件の西口宗宏。人はそれぞれ様々な生い立ちを持っている。不幸な生い立ちを理由に殺人を正当化されてはたまらない。 12人目。大阪元社長夫婦ドラム缶遺体事件の鈴木さん勝明。凶悪犯罪を犯していながら死刑執行から逃れようと冤罪を主張するのは見苦しい。 13人目。石巻3人殺傷事件の千葉祐太郎。犯行当時、18歳の少年だったが死刑囚となった千葉祐太郎。しかし、千葉祐太郎は犯行当時の記憶が無いと言う。 14人目。会津美里町夫婦殺害事件の高橋明彦。東京出身の高橋明彦は妻と共に会津美里町に移住したが、生活に困窮し、車上生活をするまでに落ちぶれてしまい、妻に対して嘘に嘘を重ねたことで、強盗殺人という凶悪犯罪に手を染めてしまう。 15人目。宮崎家族3人殺害事件の奥本章寛。自分の妻子と義母を殺害した奥本章寛。著者の片岡健も同情するほどの犯行動機。 16人目。長野資産家一家殺害事件の伊藤和史。殺害した資産家一家から驚くべき仕打ちを受けていた伊藤和史。著者の片岡健も最高裁の裁判官も同情を禁じえなかったようだが、死刑が確定する。 17人目。前橋高齢者連続殺傷事件の土屋和也。過去に激しい虐めを受けていた土屋和也は課金ゲームにはまり、生活が困窮し、高齢者を狙った強盗殺傷事件を繰り返す。 18人目。相模原知的障害者施設殺傷事件の植松聖。この事件は施設の入所者19人もの生命を奪い、26人に重軽傷を負わせるというかなり酷い凶悪事件である。 19人目。関西連続青酸殺人事件の筧千佐子。後妻業の女として、よく知られる死刑囚である。被害者は10人以上とも言われるが、認知症を患い、死刑執行を待たずに獄中で病死する。 20人目。蟹江町母子3人殺傷事件の林振華。中国からの秀才留学生は一度の万引きからみるみるうちに転落していく。 21人目。寝屋川中1男女殺害事件の山田浩二。猟奇的な凶悪事件を犯しておきながら、余りにも荒唐無稽の言い訳を繰り返す山田浩二は短絡的な行動で死刑判決に対する控訴を2度も取り下げる。 22人目。浜名湖連続殺人事件の川崎竜弥。知人2人への強盗殺人で死刑判決を受けた川崎竜弥は無罪を主張することもなく、死刑を恐れる素振りも見せなかった。 23人目。マニラ保険金殺人事件の岩間俊彦。冤罪の可能性が極めて高い事案である。マニラでヒットマンを雇って2人の生命を奪い、保険金を手にした事件の首謀者とされた岩間俊彦は死刑判決が出た直後に病死する。岩間俊彦が首謀者とされたのは同級生の久保田正一の自白だけで、フィリピンで事業を行う久保田正一に対して岩間俊彦自身はフィリピンに行ったこともなかった。その久保田正一は無期懲役を確定させ、死刑を免れたという。 24人目。日立市妻子6人殺害事件の小松博文は自宅にガソリンをまき、火を付けて妻子6人の生命を奪った罪で死刑判決を受けたが、獄中で病気で倒れ、一切の記憶を失った特異な死刑囚であるようだ。 25人目。川崎老人ホーム連続転落死事件の今井隼人は冤罪を主張していながら、控訴を取り下げ、死刑を確定させた。 26人目。姫路監禁殺害事件の上村隆。3人の男性を監禁殺害した事件であるが、3人のうち2人の遺体が発見されぬままという特異な事件。主犯格の男は死刑を免れ、無期懲役となるが、実行役の上村隆は死刑が確定する。横浜・深谷連続殺人事件の新井竜太とは真逆の結果で、それがどういう理由からなのか理解することは難しい。 本体価格1,100円 ★★★★
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実録 死刑囚26人の素顔
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