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花びらが開き始めるように、女はエロスに目覚めていく……。さりげない日常の中に潜む艶かしく色香漂うときを、一篇一篇に閉じ込めたエロティック恋愛小説集。男と女のあいだに横たわるミステリアスな性愛の情が、慎み深く、時に大胆にひもとかれた、大人のための傑作ラブストーリー10編。 【収録作品】アニィより愛をこめて/カルメンに恋して/ショッピングバッグ・レディ/縁遠い女/囁きゲーム/ボディ・トーク/その名は嵐/肌色の夢/ウエディングベルは二度鳴る/サイハッコタイキチュウ
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Posted by ブクログ
今年71歳の阿木燿子さん「棘あるシーツ」、24年前の作品です。47歳の時の感性が10の短編に描かれています。お洒落なエロスといった感じでしょうか・・・。
通勤電車で読むには露骨な描写が多い本でした。 要注意。 「カク抜き」のお話です。 ところどころにフワっと笑いがもれる台詞があってうれしい。 「本当に可哀想な人。じゃ、性格の不一致って言えば納得してくれる?ううん、もっとわかりやすく。カク抜きで、性の不一致なら良いかしら」 「せっかちね、あなたって・...続きを読む・・・・。もうちょっと待っててくれたら、亮はきっと離婚してくれたのに・・・。」 相変わらず強くしなやかな女性が登場。ただ、今回は男性もなかなか面白い。 妻に出ていかれて飼い犬の訓練を頼んだアニィに訓練される僕。 フラメンコダンサーの繭に魅せられる自衛官のお硬い彼。 有沙からプリーズとソーリーと言う言葉を聞いたことがなく、この代わり命令形と使役動詞を投げつけられてる鉄男。 女子目線での憧れが入ったお話が多かったかも。あとは対極にある不安と。 ラストにニヤリとする「アニィより愛をこめて」と人生最後の恋?を描く「ショッピングバッグ・レディ」が印象に残る。 「案外、エロスはさり気ない日常に潜んでいて、私達が心の耳を澄ませば、どんな瞬間でも感じとれるものではないかという気がする。」
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