ずっとずっと一緒【イラスト入り】

佐伯まお / 香雨

井手千尋は平凡な高校生。ある日、祖父から古い竹筒を渡され、「後継者」に指名される…祖父は竹筒にひそむ霊獣・管狐を使役する「飯綱使い」だったのだ。千尋が竹筒を開けると、現れたのはなんと、和服姿の絶世の美青年！ 忠実なしもべとして常にそばに控え、「なんでもご命令を」と言う管狐に、千尋はつい「憧れの先輩との恋を実らせてほしい」と頼んでしまうが…？

• カテゴリ: BL
• ジャンル: BL小説
• 出版社: 白泉社
• 掲載誌・レーベル: 花丸文庫
• 電子版発売日: 2013年08月23日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 3MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

　井出千尋は平凡な高校生。
　ある日、病床の祖父から古い竹筒を渡され、「後継者」に指名される。ついに祖父が「ボケた」と思った千尋は、祖父のために竹筒を受け取る。
　その翌日、祖父は亡くなってしまう。
　祖父の葬儀が全て終わった後、千尋は貰った竹筒の中身を確かめようと、竹筒を開けてみた。すると、現れたのは、人語を話す狐。千尋は驚くものの祖父がボケてなかったとわかり、一安心。どうやら、祖父は竹筒にひそむ霊獣・管狐を使役する「飯綱使い」だったのだ。
　そして、管狐は、人の姿にも変わることができるらしく、管狐の人間の姿は、なんと和服姿の絶世の美青年！　忠実なしもべとして常にそばに控え、「なんでも命令を」と言う管狐。そんな管狐に、千尋はつい「憧れの先輩との恋を実らせてほしい」と頼んでしまうけど……

　千尋には、モーグルで世界ジュニアないとこがいて、そのいとこは千尋の憧れの先輩にもとっても積極的で、いつもそのいとこと自分を比べて、すごーくコンプレックスになっちゃってて……というのも裏に一つあるんですよね。
　それで、先輩との恋を実らせてほしいって願ったものの、行為の最中に管狐が「千尋様」って言っちゃって、結局は先輩の抜け殻を管狐が操ってるだけというのがわかって、千尋は管狐に気持ちを移す……という話だったんですが。
　その千尋の心変わりが、かなり唐突すぎてよくわからなんですよ。結局、管狐が千尋のことを好きだから、好きになったの??　と、聞きたくなってしまいます。
　BLとしては、自分の意志で「好きになった」というのを求めてしまいたくなりますが。
　ちょっと、ところどころ心理描写が荒いかな……というところがちらほら。
　そのあたりをもうちょっと丁寧に書いてくれると、もう少し評価が上がったかなぁ……と、思います。