世界の鉄道事情─アジア編─

世界の鉄道事情─アジア編─

500円 (税込)

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日本以外に高速鉄道がなく、都市鉄道は限られた国だけだった1990年代前半のアジアの鉄道事情を紹介している。その後の経済成長により、アジアの鉄道の整備・発展が本書と現在との比較によりよく理解できる。

日本以外にまだ高速鉄道がなく、また都市鉄道があるのは限られた国だけだった1990年代前半(1990年~1993年)にアジア諸国の鉄道を見て回った記録が本書である。主な鉄道や地域として、鉄道による台湾一周、阿里山森林鉄道、中国のハルピン、まだ未開発の福建省沿海部の様子、今や高速鉄道世界一になっている中国初の高速化路線(広州~深圳)、地下鉄や近郊鉄道網が発展していた香港、現在は入国が困難なロシアの鉄道(ここでは極東ロシア)、ベトナムの国道1号線(ハノイ~ホーチミン市間延長約2000km)縦断記録、都市鉄道が開業前で絶望的交通渋滞だったバンコク、先進的なシンガポールの都市鉄道、鉄道王国インド、イスラム国イランの鉄道と人々の生活などが収録されている。
1990年代前半には、国ごとに特徴のある鉄道が運営され、また今とは相当違う人々の生活があったが、その後の高度経済成長により、多くのアジア諸国は現代的な都市景観を創出し、最新技術を導入した鉄道が整備されてきている。都市や交通・鉄道などの変化・発展の様子が、本書により現在と比較でき大変興味深い。
なお、本書は、著者にとって初めての単行本である。

【目次】
まえがき
台湾
中国
極東ロシア
ベトナム
タイ
マレーシア
シンガポール
インド
パキスタン
イラン
あとがき

【著者】
秋山芳弘
1953年岡山県生まれ。1976年東京大学工学部卒業後、日本国有鉄道に入る。(社)海外鉄道技術協力協会を経て、日本コンサルタンツ(株)に所属。世界100か国を訪問し、30か国以上で鉄道プロジェクトに従事するとともに、海外の鉄道情報を幅広く紹介している。
著書に『世界鉄道探検記(全3冊)』(成山堂書店)、『世界の鉄道調査録』(成山堂書店)、編著に『世界の鉄道』(ダイヤモンド社)、『完全版 世界の地下鉄』(ぎょうせい)、『図解入門 最新 鉄道の技術と仕組み』(秀和システム)がある。

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