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秋の日のミルクスタンドに空瓶のひかりを立てて父みな帰る
【歌集より】
秋の日のミルクスタンドに空瓶のひかりを立てて父みな帰る
とうめいなかかとのかたち天空も公孫樹の黄(きい)を踏んでみたくて
風鈴を鳴らしつづける風鈴屋世界が海におおわれるまで
白の椅子プールサイドに残されて真冬すがしい骨となりゆく
革装の書物のように犀は来て「人間らしくいなさい」と言う
「夢といううつつがある」と梟の声する ほるへ るいす ぼるへす
【目次】
パパの手は煙となって
夜の鳥
あなたに似た人
会社の椿事
光が丘公園にて
ライカ―けさひらくまなこ
荻窪の西
Ⅱ
十三か月
月と塩
リルケルリ
犀の領域
カーレン・ブリクセンのおしえ
帽子がみっつ
生きもの図鑑
バビロン
あかりや
触れてくる鞠
セプテンバー・ソング
あとがき
【著者】
佐藤弓生
1964年、石川県生まれ。2001年、第47回角川短歌賞受賞。著書に歌集『眼鏡屋は夕ぐれのため』『薄い街』『モーヴ色のあめふる』、詩集『新集 月的現象』『アクリリックサマー』、掌編集『うたう百物語』、共編著『短歌タイムカプセル』などがある。歌人集団「かばん」会員。
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