ドーンダンス 第1巻

庄野晶

歌舞伎役者の養子であるにもかかわらず、歌舞伎に興味がなく演技もど下手クソの照親。一方、歌舞伎の才能に溢れているにもかかわらず、女が故に舞台にあがることができない邦。照親は自身の「演技をコピーする」という能力を使って、間接的に邦を舞台にあげようとするが…？アンバランスな二人がのし上がる歌舞伎の世界！鬼才、庄野晶が描く演技と演技の戦争を御覧あれ！

• カテゴリ: 少年・青年マンガ
• ジャンル: 青年マンガ
• 出版社: KADOKAWA
• 掲載誌・レーベル: 青騎士コミックス
• 電子版発売日: 2024年01月19日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 102MB

[かがり · ★★★★★]

夜明け前の闇が最も暗い

歌舞伎のある一座に連なるが情熱のない少年・照親と、彼と幼馴染で歌舞伎を愛しその才能に恵まれた少女・邦。
己で役を作ることができない照親、己が存在を舞台に拒まれている邦の歪な二人三脚がどう転がっていくのか、目が離せない第一巻。

こんな人におススメ：
・才能と機会の不平等に翻弄される人の姿が好き
・歌舞伎独特の色艶、迫力を美麗な絵で堪能したい
・好いた惚れた以前に、分かちがたく結びついている男女の幼馴染に弱い

＃エモい ＃カッコいい

[ブクログ · ★★★★★]

物々しい雰囲気が素敵で表紙買いしました。この二人の関係、危うい。好きです。
性別が女なので歌舞伎の舞台に立てない邦と、邦の歌舞伎を真似て舞台に上がれば憧れの邦に歓声を浴びせられることになる。と思っている照親。
当たり前ですが邦が思うのは、観客が見てるのは照親だから歓声を浴びるのは照親であって自分ではないということ。観客席から己の演技を模倣した照親を見て喉から手が出るほど羨ましい。引き摺り下ろしたいくらい憎らしい。そりゃそうだ。それが察せない照親。残酷。
照親は純粋に邦がすごいと思っていて、悪意は一切ない。ただ邦の気持ちを知らない。邦もプライドがあるからか本心を明かさない。
生まれと育ちだけで得られなかった立場や力をまざまざと見せつけられる、見せつけてしまう話が大好きなのですごく面白かった。
あと大和さんのビジュが好きで出てくるたび目が潤いました。
二人の関係がどうなるのか続きも楽しみです。