昭和の犬 ジョンとの約束 少年が獣医師になると決めたあの日

今西乃子

あの頃は何もなかったけれど、ぼくの毎日は宝石箱のようにキラキラと輝いていた。
昭和初期、辛いときも楽しいときも、少年のそばにはいつも犬のジョンがいた。やがて少年はジョンとの約束を果たすために獣医師となる。
動物と人との真の共存とはなにかを、時代を超えて今の子どもたちに問いかける。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 児童書 / 児童文学
• 出版社: 合同出版
• 電子版発売日: 2022年02月04日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 36MB

[ブクログ · ★★★★★]

主人公よっちゃんと動物たちとの生活がいきいきと描かれていてまるでその場面を見ているようでした。子供達に是非読んで欲しい一冊です

[ブクログ · ★★★★☆]

終戦後、野良犬だったジョンを飼ったヨッちゃん。古き良き時代とはよく言ったもので、父が寡黙だが人としての道を導き、先生もまた恩師と言える、生徒の芯の部分までしっかり理解し、可能性を与える。これはのちに動物学者となる山根義久さんの本当の話で、ジョンが寿命まで愛され愛した家族としてホッコリさせられる。小学生にも読んでほしい1冊。

[ブクログ · ★★★☆☆]

ノンフィクション
動物が大好きなヨッちゃんという少年とジョンという犬のお話。
ヨッちゃんは大きくなり、後に実家の農家を継ぐために戻って来たが、その矢先に高校の恩師から獣医師になる学校へ行かないか？と勧められる。半ば強引に勧められるほど、先生から見ても獣医師になるにふさわしかったからでした。そんなヨッちゃんが少年時代にどんなふうにジョンと毎日を過ごしていたか。ジョンがいたから乗り越えられた事も、ジョンから教わったことも多かったヨッちゃんが語っています。
プロローグとエピローグは、どんな時代背景だったのかなどをジョンが語るという設定になっています。
うちにも犬がいますが、長い歴史の中で犬は人と暮らして互いに支え合い、ベストパートナーになっているのだと感じます。今、犬を飼っていてそのような絆を持てた人はヨッちゃんのお父さんが言ったように幸せです。犬は他の動物とはまた違った特別な親密さがあるように思います。これを読んだ児童もそのような幸せな飼い主になれるようにと願います。