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Posted by ブクログ
GIGAスクール構想というと、”PCを生徒1人に1台”というハードウェア整備の話がどうしても目立ってしまうが、その上位概念としての教育DXを実現するために、文科省ではなく、ある種の自由な立ち振る舞いが許容されやすい経産省の官僚である著者が、未来の教育についての基本思想や実証事業での成果などを取りまとめた1冊。
私自身は、小中高教育にほぼ縁のない生活を送っていることもあって、”未来の教室”の姿がこんなにもワクワクさせられるものなのか、という新鮮な驚きばかりであった。現場を抱えるが故にどうしても手堅い政策の実行が主になってしまう文科省に対して、民間の教育産業の監督官庁という立場から民間プレーヤーの活力を利用してあえて文科省には難しいような高いボールを投げるという経産省のプレゼンスが大いに発揮されている点も面白い。
当然、教育DXというからには、既に破綻しかかっている様々な基本思想の変革が必須となる。その中でも、標準的な指導要領の達成をいたずらに目指すのではなく、個々人に合った目標(ギリギリ頑張れば達成できるというような)の達成経験を与える、というのは特に個人的に大きなポイントであると感じた。かねてから日本は”自己効力感”が非常に弱いとされているが、こうした達成経験を通じて自己効力感を獲得させるという視点は、教育の持つ本来的な意義(単に学力をつけるというのではなく、本質的な生きる力の獲得)そのものであると思う。
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