池の水全部“は”抜くな！

月刊つり人編集部

外来種だからといって、すべてを駆除するのが正しいのか?
本書ではさまざまな例を挙げ、声高に叫ばれる「外来種=悪」という単純な見方について疑問を投げかけます。
外来種問題に詳しい池田清彦先生の解説に加え、「外来魚駆除」から「外来魚お引っ越し」へと方針転換を行なった町の例などを盛り込み、さまざまな角度からこの問題を掘り下げます。
外来種、在来種という勝手な区別だけで、命を選別することが許されるのか……。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 雑学・エンタメ / サブカルチャー・雑学
• 出版社: つり人社
• 電子版発売日: 2019年05月31日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 9MB

[ブクログ · ★★★★★]

某番組に対するもやもやとした違和感の正体をほぼすべて明らかにしてくれる本です。もやもやが解消されるわけではありませんが。
もちろん、某番組だって、発起人の芸能人の独断ではなく、専門家の監修のもとやっているんでしょうし（そう信じたい）、実際有害で緊急に駆除などの対応が必要な事例もあるでしょう。
しかし、本当に駆除しか方法はないのか？、共生は本当にできないのか？、交雑して繁殖してるってそれ進化じゃね？てかそもそも別種だったのか？、費用対効果は？、子供に命選別して殺しまくるの見せる（やらせる）のって抵抗ない？、そもそも外来種の線引きって明確なのか？、在来種が絶滅しそうなのって本当に外来種「だけ」のせいなの？駆除の目的である「人の手が入ってない本来の自然」って本当にあるのか？等々、考えることは多そうです。
ちゃんと冷静に考えて、何がベストなやり方で理にかなっているのか、みんなで考えましょう、という話。

[ブクログ · ★★★★★]

簡単に言うと、外来種=悪だと思うな。その考えは恥ずかしながら微塵もなかった。薄くて字が大きいけど、その考えを気づかされたので星5ですね。

[ブクログ · ★★★☆☆]

確かに池の水を全部抜く番組に、スカっとする気持ちを少しくらいは持っていたけど、やっぱり寂しい気持ちも持っていました。外来種って何？って疑問を解消し、自然を享受するきもちになりました。

P5 外来種の影響

1. 在来種を捕食する
2. 在来種と競合する
3. 在来種と交雑する

P23 外来種が及ぼす影響

1. 人間に悪影響を及ぼす場合→ヒアリやセアカゴケグモ
2. 在来種に悪影響を及ぼす場合→上記

P114 外来種の考察

ブラックバスを駆除する
→アメリカザリガニが増える
→ゲンゴロウの仲間が減った

ワカサギも外来種だが、漁業の対象の為、守られる。

P114 ★外来種駆除原理主義

外来種を駆除しようとする原理主義者は、
理想の生態系があって、それがずっと続くと思いがち。

気候も変わるし人間も環境を改変してしまった。

P121 全ての命は大切