たしかに一度だけ咲いた
  • 完結

たしかに一度だけ咲いた

275円 (税込)

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物語を生きること、現実を死ぬこと

衝撃の小説、と言っていいと思う。
ここには14歳の少女4人が登場するが、
彼女たちの固い結束は、ズバリ、自殺願望によって形成されている。
陳腐な、つまらない死ではなく、
いかに美しく、そして早死にすることができるか、
そのことが彼女たちの最大の関心事だ。
世間は、大人たちは、そしてもしかすると読者も
どこか無邪気ですらあるそうした願望が
現実によって裏切られることを想像するのではないだろうか。
それに対し、この小説が与えた結末は?
さわやか、ですらあるその涼しい恐ろしさを見よ。

【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/

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