水瓜を射つ女
  • 完結

水瓜を射つ女

275円 (税込)

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女に二言はない
明解極まりない短篇小説である。
アメリカでは、日本と違い、一定の手続きを経れば、誰でも銃を手にすることができる。
射撃の対象となったものは、よほど堅固な物質か、もしくは柔らかすぎる物質を除いて
ひとたまりもなくその存在を崩壊させるだろう。
そこでは、何であれ水瓜みたいなモノであるほかはない。
ここでは女は、たしかに水瓜を射る。
水瓜「も」、というべきか。
「水瓜を撃つの」と言った女に、二言はない。

【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。

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