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本書は、株式市場の歴史における最も異例な成功物語のひとつである。
著者ダーバスは、株式市場の専門家ではない。ショービジネスの世界で最もギャラの高いダンサーのひとりにすぎなかった。
しかし、株式トレードの世界に足を踏み入れ、百万長者の数倍の資産家になることができた。
なぜなら、悪戦苦闘の末に開発した彼独自の投資手法は、マーケットの上昇・下落に関係なく通用するものであったからだ。
そのうち、ダーバスが風変わりな投資法ですばらしい利益を上げているという噂が広まり、『タイム』が彼の特集記事を組むほどになった。
その後に説得されて執筆した本書は、8週間で20万部近くも売れる大ベストセラーとなったのである。
本書に記載された会社のなかには存在しなくなったものや、取引されなくなった銘柄も少なくない。それでも本書に書かれた基本原則の信頼性にはいささかの揺るぎもない。
いまなお多くの投資手法に取り入れられている「ボックス理論」の発案者、ニコラス・ダーバス。
多少なりともマーケットに関心のある人間であれば、遅かれ早かれその名前を知ることになるであろう伝説的人物である。
本書は、彼が投機家としてはまったくの素人だった時代から、やがてボックス理論を発見して200万ドルを稼ぐに至るまでをつづったノンフィクションである。
彼が理論を発見するまでの悪戦苦闘は典型的な素人の失敗例であり、身につまされるエピソードも多い。
それだけに、彼が苦難を乗り越えて成功するまでの姿は、すべてのトレーダーにとって最良の教科書となることだろう。
何度も失敗を重ね、これでもか、これでもかを繰り返し、体得した理論であること、自分との戦い、が何とも言えぬ、共感させられ、一気に読んでしまう本でした。
Posted by ブクログ 2016年01月06日
筆者の体験を元に、株とどのような関係を築くのが良いのかを伝えてくれる本。
テクニカル分析をつかった小難しい指標よりは、初歩的なボックスを重視した株価の動向の判断の方法や、最終的に投資を決定する際の若干のファンダメンタル分析要素を盛り込んだ筆者ならではの投資方法が学べます。
冷や汗をかくような経験...続きを読む
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