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名キャスターにして社会学者、その主著。 自民党は長らく、女性を従属的な「わきまえる」存在と見なし、「イエ中心主義」の政治指向を形成してきた。戦後の保守再生の流れの中で、そうした女性認識はいかに形作られ、戦略的に再生産されてきたのか。国会に女性が増えない原因を解き明かす画期的試み。
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Posted by ブクログ
政治が今の日本の社会システム、社会観念を形成している。つまり、政治におけるジェンダー認識を変えなければ日本のジェンダーギャップは変わらない。 ここで今、政治→社会という順序でジェンダー認識が作られたと述べた。「いや逆だろ、先に日本の伝統的な男女認識があってそれが政治にも反映されたのだろう」と反論が...続きを読む来るかもしれない。 実はそうではない。戦後の高度経済成長が鈍化した時に、全体のパイが縮小する中で財政出費を減らしつつ生活苦を各家庭に感じさせないようにするため、政治家が性別役割分業が日本の伝統(「日本型福祉社会論」)と言い出したのだ。 著者も作中で言ってたが、ジェンダー認識が後天的に作られたと知っておれば、「なんだ、この考え方に振り回されなくてといいんだ!」と気持ち軽くなるだろう。
自民党の女性観はまったくもって全時代的な、この本で言うところのイエ中心主義の中で、家庭を縁の下の力持ちで支える健気な主婦があるべき姿という事に尽きる。 今の日本に染みついた選挙観からすれば、地元密着のドブ板選挙でしか継続して勝つことは出来ない。したがって、女性には非常にハードルが高い。議員の一定数を...続きを読む女性に限定する、クォーター制を入れるしか抜本的な解決は無いのではないかと思う。
認識を新たにしたことと,絶望的に再認識したこと. まず,著者の安藤優子さんは,てっきり「男性化した女性」で,おじさんと一緒になって女性にマウントするタイプの人かと思っていたが,その誤解が解けたこと.他で読んだ記事でも「男社会で渡っていくためには女性性の排除が必要」で,髪を短く切り,スーツを着て現場に...続きを読む立った,というような事を仰っていた.本書と両方合わせて,認識を新たにしたところ. 本書を読んで,一個人の在り方を大切にされているのだなと改めて. 一方で,自民党の強さの秘訣を再認識して,日本が本来的な文明化を果たさない限り,家父長制を基本とした階級社会と男尊女卑,排外主義,マイノリティ差別は助長されこそすれ,解消されることはないだろうな,とも. 家父長制文化を自民党が再生産し強化し,国民が追認して再強化を繰り返す…正しさより馴れ合い,進歩より復古…悪夢の無限ループ…いつか解消される時が来るのだろうか? 生きているうちには来なそうだ.
自民党政治を戦後から振り返りながら、 自民党の家族観や候補者選定の経緯がまとめられていてわかりやすかった。 研究論文としての構成だったので、個人的には読みやすい。 欧米と一線を画した政治体制/国内体制を目指した結果、性別役割分担を明確にしていったという点が印象的。 自民党が押し付ける価値観は認識して...続きを読むいたが、経緯とともに知れることで改めてこのままではいけないと感じたし、声を上げていきたいと思った。 憲法記念日に読めて良かった
興味深く読みました。各政治家分析と男性社会でのサバイブについて。 ワタシが一番要らないと思っている日本語は‘世帯主’
まさに、よくぞよくぞ!という気持ち これを出版までもっていくにあたり力を貸して くださったすべての方々に感謝いたします
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自民党の女性認識――「イエ中心主義」の政治指向
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安藤優子
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