そのままのキミでいて～極甘御曹司の溺愛は真夜中からはじまる～

緒莉 / 小島きいち

「もっと一緒にいたい」
憧れの夜パフェ専門店…でやっと出会えたオーナーはまさかの上司!?

大企業を継ぐエリート御曹司×夢に向かって頑張るヒロイン

カフェ開業が夢の真梨香は、不定期に夜だけ開くパフェ店に魅せられ、会社員の傍らアルバイトを始める。モデル並みの容姿の店長の要は、何と真梨香の勤め先の御曹司だった。出会って以来、包み込むように寄り添ってくれる要だけど、初恋の思い出に嫉妬した彼に告白され!? 惹かれつつも自分は釣り合わないと思う真梨香を、要は甘く解きほぐしていき…。

• カテゴリ: TL
• ジャンル: TL小説
• 出版社: ハーパーコリンズ・ジャパン
• 掲載誌・レーベル: ルネッタブックス
• ページ数: 288ページ
• 電子版発売日: 2025年08月12日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

カフェ開業という夢を胸に、会社員として働きながら資金を貯め、食べ歩きを続ける真梨香。
ある夜、不定期で開くパフェ専門店に惹かれて訪れた彼女は、店長の要と出会います。

その要が、実は真梨香の勤め先の御曹司だったことから、二人の関係は少しずつ深まっていきます。
会社を継ぐ未来が決まっている要と、自分の店を持つ夢を追い続ける真梨香。

立場は違えど、お互いに夢へ真っ直ぐで、自分の気持ちに嘘をつかない二人の姿が印象的でした。
要は自分が叶えきれなかった想いを真梨香に重ね、彼女の夢を心から応援し、支えていきます。

恋愛としても、無理に盛り上げるのではなく、同じ夢を見つめ続ける中で自然と結ばれていく流れがとても穏やかでした。
飲食業界が舞台ということもあり、作中に登場するパフェやカフェの描写がとにかく美味しそう。

恋愛要素以上に、カフェ開業までの過程やメニュー作り、経営の話が丁寧で、
読んでいて温かくなる一方、刺激や切なさを求める人には少し物足りなく感じるかもしれません。

個人的には、もう少し大人の感情がぶつかるような、剥き出しの葛藤や捻れた想いのやりとりが見たかった気もします。
ただ、それを含めても全体の透明感や優しさは健在で、悪役らしい悪役も出てこず、

終始まったりとした空気感は、寝る前に読むのにぴったりの一冊でした。
いつもの緒莉先生作品と比べると少し方向性は違いますが、
サラッとした読後感と、夢を応援し合う関係性の美しさはやはり魅力的。
静かな恋と未来への希望を描いた、優しい物語だと思います。

[そよ · ★★★☆☆]

バッチワークのよう

という感想

二人の出会いが、いつ開店するかわからないパフェのカフェ、というのが面白いな、と思いました。
ヒロインのカフェを持つのが夢というのも可愛らしくていいと思います。

ただ、エピソードが点在するんですよね。
なんでそうなった…が、ほぼない。
いや、伏線はあるんだけど、回収2割みたいな…
プロポーズから、返事まで早すぎません？その間の葛藤は、ヒーローの根回し済みで「じゃ、いっか☆」となったのか…
ヒロインのカフェも、開店までずいぶん早いな。
飲食店は、いろいろ申請とか大変じゃないですか。衛生とか、保健所の届けとか知らんけど。
あと、ヒーローから没交渉になってる間のことは、あっという間に流れていったけれど、その間に、友人たちは連絡取り合っていろいろ報告し合ったりしてたのに、主要カップルは、さらっとお茶漬けのように解決？といっていいのか？？してしまって、なんだか、エピソードがつぎはぎのように羅列されてるみたいな印象でした。
ヒロインも、せめて、主力商品はコレ！って目星つけてほしかった。ヒーローに結局おんぶに抱っこで決まっていったのには、ヒロインの本気度が若干下がったような印象をうけました。
とはいえ、お話は恋愛が核ですから、ふたりが幸せになればいいわけで…
結婚式までして欲しかったなー
ちょっと消化不良でした。

スピンオフで、ミキちゃんと忍さんのお話読んでみたいですね。どんな手管で、忍さんを陥落させたのか、気になる