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Posted by ブクログ
1992年から98年までのフランス東部、製鉄業が主産業だったフランス版ラスト・ベルトにあたる片田舎の、少年・少女の物語だ。出自で子どもたちの未来は決まったも同然で、階層の中で多少の浮沈は見込めるが、階層を飛び越えることは難しい。社会を動かす主流には乗れないフランスの少年・少女たちの現実が、彼らの成長を通して描写される。
日本でも進学する高校、大学で将来の可能性が決まってくるが、フランスでも同じだ。彼ら、彼女らは与えられた条件の中で奮闘する。主人公の少年の成長譚は14歳の夏から18歳の夏までで、最終的に軍隊をけがで除隊し、地元に帰ってくるが、何者にもなっていないし、何者かになれる見通しもない。
家庭を持ち、家を買い、ツールドフランスに興奮しながら酒を飲む労働者だった父親世代と比べても、将来それ以上の暮らしができる想像ができない。事象に文化の差こそあれ、日本の田舎のヤンキー文化を活写されているようで、辛い。
原題は『彼らのあとの、その子どもたち』という。階級の再生産を含んだタイトルで、僕は原題のほうが良いと思う。読めば理解できるとは言え、邦題の『最果ての子供たち』では田舎の生活感しか出ていないのではないかと思う。
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