チカクサク

チカクサク

1,650円 (税込)

8pt

3.5

『こんぴら狗』で児童文学賞をトリプル受賞した今井恭子先生が、心の傷を抱えながらも他者との関わりを通し、力強く成長していく等身大の子どもの姿を描いた物語。
戦後1950年代、英治は商店で賑わう街の履き物屋に生まれ、総勢十一人が暮らす家で育った。5歳の春、一緒に遊んでいた3歳の弟裕也を亡くして以来、弟が死んだのは「ぼくのせいだ」と英治の心には罪悪感が住み着いてしまう。養蜂を営む叔父信三と過ごす和歌山での日々などの非日常的な体験を通し、抱えた罪悪感を少しずつ消化していく英治は、9歳の夏に蝋燭と炎の絵ばかりを描き続ける、絵師と名乗る女と出会う。「子どもを殺した」と自分を責め続けている女に、英治は「ぼくも弟を殺した」と事故のことを打ち明ける―――。

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チカクサク のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    タイトルや表紙ではどういう話かほとんど情報がなく、読み始めてからも自伝的小説?いや・・・? と、どこに連れてかれるか分からないままページをめくる感覚を久々に味わいました。最後断片的なエピソードが一本にまとまったのはびっくりした。信頼できる作家さんですがすごい剛腕。

    0
    2025年01月18日

    Posted by ブクログ

    舞台は戦後の1950年代。5歳の時に一緒に遊んでいた3歳の弟が亡くなり罪悪感に苛まれる少年が主人公。なんかちょっとファンタジー?現実味がないような……そんな感じ。

    0
    2025年02月17日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    戦争の傷あと残る時代の子供、英治の話。
    子供ならではの視点ではあるが、今の時代の子供とは全く違う重みのある人生を生きている。

    幼少期はずっと話すことができず、弟を亡くす事故の衝撃で声が出る、飼い犬の子供が次々居なくなる、学校に行けなくなる、友達関係、絵師の魂こもった絵の事。養蜂をするおじさんとの秘

    0
    2024年12月19日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    養蜂家の叔父のもとへは、毎年菜の花の開花を知らせる電報「チカクサク」が届く。
    弟の死は自分のせいだと罪悪感を抱き続ける英治。その心を、秘密を抱える叔父、息子をなくした老婆、子どもを亡くした女絵師らとの出会いが少しずつ癒やしていく。
    重いテーマが、少しずつ希望へ向かっていく流れがよい。最後はタイトルの

    0
    2025年02月16日

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