こんなにひどい自衛隊生活 (Hanada新書 006)

小笠原理恵

誰も書けなかった、ほんとうの自衛隊

ある駐屯地で合言葉のように使われている言葉があるという。
「また小笠原理恵に書かれるぞ！」
おかげさまで上層部には嫌われ、下層部には慕われている私だが、2016年に死を覚悟してから、いまできることを、いまやりとげようと決意した。
だから、「書くな！」と恫喝されることがあっても、自衛隊の待遇改善への私の動きはもはや誰にも止められない。

【目次】
第一章 冷酷すぎるボロボロ官舎
第二章 衝撃すぎる廠舎
第三章 トイレにある異様な貼り紙
第四章 過酷すぎる居住環境
第五章 NHK受信料も「自腹」
第六章 米軍人の奥様からのメール
第七章 残念すぎる自衛隊〝めし〟
第八章 時代遅れの戦闘服
第九章 この給料で国が守れるか！
第十章 災害派遣経費も自腹
第十一章 地獄すぎるトラック荷台輸送
第十二章 海上自衛隊基地に弾薬がない
第十三章 潜水艦〝無限労働地獄〟
第十四章 川崎重工業「裏金問題」の真実
第十五章 お粗末すぎる後方支援
第十六章 応戦の準備を急げ！

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 社会・政治 / 政治
• 出版社: 飛鳥新社
• 掲載誌・レーベル: Hanada新書
• ページ数: 240ページ
• 電子版発売日: 2024年12月23日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 17MB

[ブクログ · ★★★★☆]

過去の著作は、自衛隊員かわいそう、との情緒的な内容が多く個人的には低評価であったが、本書は数値やデータなどの記載も増え、安全保障の観点からの記載も多くなった。
諸外国との比較に関する記述もあり、課題・問題の着目点が良くなったように思う。
自衛隊の装備品について低評価する専門家や識者にはアンチが多く、内容ではなく誰が発信したかに反応する方々もネット界隈で多く見受けられるが、応援団と自称する著者が提起する課題について、冷静かつ客観的な評価が行われることを望む。
特に目新しい提案があるわけではないが、それだけに何十年と放置されてきた課題であり、ファンの多い？著者の影響力に期待したい。
重箱の隅をつつくことを書くと、防弾装備についてはレベル換算とかで書いてもらえたら、とか、今は予備もほぼ89式、だとか、89式自動小銃よりは89式小銃と記載してもらいたいとか、わがままですかね。

[ブクログ · ★★★★☆]

国防の要、自衛隊員のリアルな哀しい日常。貧しい食事、老朽化した官舎、劣悪な装備品。陽の目を見ない組織だからこそ見過ごされてきただろう事実。これぞ正に国家の危機だろう。

[ブクログ · ★★★★☆]

驚きと危機感でいっぱいだ。
災害時や有事の際に命をかけて任務にあたる自衛隊の実態がこんなに酷いとは。
「安上がりの防衛」で有事にどう対応するのか。
なぜ隊員が必要な備品を自己負担するのか。
なぜ隊員が満足な食事にありつけないのか。
国会議員、国は何やってるんだよと怒りもこみあげる。

一部でいいから、ふるさと納税のように用途を指定して納税できたらいいのに。

[ブクログ · ★★★★☆]

芸能人に、「元」自衛隊員が何人かいる。私の周りにも「元」自衛隊員が何人かいる。つまり、長い間自衛隊で務めることは困難だと言うことだ。
この本に書いてある内容は、私が思う何倍も異常な世界であった。まるで、第二次世界大戦ころの状態をいまだに保っているかのようである。誰もが得をしないルールは即刻変更、中止し、安心して任務につけるよう、国はバックアップすべきだ。
非常に勉強になった本だが、この著者は自衛隊に思いが強すぎるため、客観的立場から物申すと良いのではないかと思った。

[ブクログ · ★★★☆☆]

まさにタイトルどおり

自分が暮らす日本の現状を知るために多くの人に読んでもらいたい

災害派遣などで見る機会が多い自衛隊がどんな苦労をして対応してくれているのか。いい意味で読むと辛くなる本であった