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Posted by ブクログ
読み始めるのは気が重かったが、超面白くて、半端ではない良書だった。
慰安婦問題については、「戦時中、日本は悪いことしたんだから、いくらでも韓国に謝罪を続ければいいんじゃん」くらいの認識だったが、理解が足りなかった。
本書では、次のような事実が指摘される。
日本軍による強制連行は証拠がなく、むしろ韓国人の業者によって貧困女性が騙されたり、自発的に動員されたケースが多かったこと(当時植民地支配されていた韓国は宗主国である日本に積極的に愛国心を示していたが、前後、そのような記憶は抹消された。)、日本や軍は性病予防のための管理をしていたこと、もともとからゆきさん、日本人慰安婦の代替として韓国人慰安婦が募集されたこと、少女というイメージが強いが少数で実際は20代が多かったこと、慰安婦は軍人と同じく戦争遂行のために命を捧げたが、軍人のような補償がされなかったこと、日韓国交正常化の際に日本からの個人への賠償提案を韓国が拒否したこと、そのため日本では形式上基金を通じた実質賠償を試みたが、韓国の支援者は、法的責任を認めていないことを非難し(立法がない以上、法的責任はないし、時代的な制約もあった)、慰安婦当事者を置いてけぼりにして、〈日本社会の変革〉を目指して日本の対応に反対したが、そのような活動は成功していないこと(それでも60人が賠償を受けたこと)、挺対協は挺身隊と慰安婦を勘違いしていたが、それを訂正しないまま利用していること、アメリカを巻き込んで国際的な人権問題に広げたが、それだけに被害の個別性がぼやけて出口が見つからなくなったこと。
このような拗れ方は、どこかで見たことがある。右翼からも左翼からも本書が攻撃されることがうなずけるようなフェアネスが光る。また、帝国主義や冷戦構造が問題であると指摘するのも正鵠を射ている。
何よりも著者が本書を慰安婦当事者のため、ひいては日本と韓国の和解のために書いているのが素晴らしい。
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