倫理的なサイコパス

倫理的なサイコパス

1,870円 (税込)

9pt

いつだって条件はそろわないし
予想通りにいかない、
それでも診療は進んでいく――――

精神科医として約10年、つねに頭をフル稼働させて格闘する日々を送る著者。
「予期せぬこと、焦ること、絶体絶命のピンチになること」であふれている現場で、著者は隠しきれない生身の自分を抱えながら試行錯誤する。
「切り捨ててしまったかもしれない部分をもう一度検討し直せる “倫理的なサイコパス” に私はなりたい――」
H氏賞受賞の詩人としても活躍する医師による、ユーモラスで大まじめな臨床エッセイ。

「ある程度までは、“医療”っぽくやることが可能だ。例えば薬を出したり、検査をしたりすれば、それらが私と患者さんを仲介してくれるし、“医者” 役をやっていれば済むことも少なくない。しかし、どうしてもある場面では役ではなく “個” として患者さんに接さないといけない。応答を求められたときに思わず反応するのは、医者としての役割ではなく “個” だからだ」(本文より)

頭木弘樹さん、推薦!
「待合室の3時間待ちが、この本のおかげで一瞬だった。冒頭からひきこまれ、気がつけば尾久ワールド! 医者と患者のあいだには深くて暗い溝があるが、そこに笑いの土のうを投げ込んでくれている」

【目次より】

◆第1章 倫理的なサイコパス
倫理的なサイコパス / 犠牲者の臨床 / ヨコヤとの戦い / ドロップアウト / 傷つき傷つけながら生きるのさ / 病気を診ずして病人を診よ / 守護霊論 / 七瀬ふたたび / いいひと。 / 思春期とSNSと私

◆第2章 破れ身の臨床
破れ身 / ほとんどが無名 / 歯が命 / 多重関係 / 二刀流幻視 / 兄役 / 先生のツイートみてます / ルーティン / 美容外科医に学ぶ / 「ありのままの姿」役

◆第3章 知らんがな、社会問題
社会問題って何 / メンタルかかりつけ医をつくる / MBTI / 「場」がなくなる / 身体に合わせる / 強制医療の悩み / 精神科医の書く一般書について / 道中不適応 / サプライズ / サイレントマジョリティー / 高いいね血症

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倫理的なサイコパス のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    わたしは精神科医ではないが、わかるなと思うことはあった。


    「待てよ、ひよっとして、などといちいち考えるようになり、結果的に中立的な態度をとる」
    わたしはある閾値を越えたら、全然中立的な立場をとっていないけれど、全然中立じゃない行動をとってしまった後で、でも待てよ、ひょっとしてと、いまさら考えても

    0
    2025年02月24日

    Posted by ブクログ

     暇つぶしに本屋を彷徨っていたら妙に気になる表紙の視線を感じ、手に取ったのがこの本でした。5ページほど読んでみてこれは面白いぞ…と思いすぐレジへ。直感に従ったあの時の自分に感謝です。
     医者ではありませんが似たような仕事をしている身として、日々の診療の中で培った思考など考えさせられることがとても多か

    0
    2024年08月24日

    Posted by ブクログ

    詩人にして精神科医のユニークなエッセイ。 軽妙な 語り口が読んでいて心地よい。 タイトルになっている倫理的なサイコパスとは 臨床の現場の中で 深刻かつ多様な患者に、誠実かつ持続可能に向き合っていくために、意識的無意識的にとっている複雑な向き合い方こと。ここまで極端なケースではなくても 多くのビジネス

    0
    2024年07月15日

    Posted by ブクログ

    【目次】

     第1章 倫理的なサイコパス
    倫理的なサイコパス
    犠牲者の臨床
    ヨコヤとの戦い
    ドロップアウト
    傷つき傷つけながら生きるのさ
    病気を診ずして病人を診よ
    守護霊論
    七瀬ふたたび
    いいひと。
    思春期とSNSと私

     第2章 破れ身の臨床
    破れ身
    ほとんどが無名
    歯が命
    多重関係
    二刀流幻視

    0
    2024年05月27日

    Posted by ブクログ

    ちょっと調子のっちゃってる感もあるが、読者とちゃんと距離があって、肩の力が抜けてるんよね。そこがサイコパスなんか。ミョーに淡々とした流れるようなニホンゴが、目に心地よいわぁ、これは診察でもカウンセリング巧いだろうなぁと思いました

    0
    2025年05月25日

    Posted by ブクログ

    エッセイ。とはこれか。というエッセイ。文章を書くのが、考えるのが好きという筆者の気持ちが伝わってくる文章でよかった。いろんな部分で、それな!!って思う部分がたくさんあった。印つけとけばよかった。個人と、医者とを白衣を脱ぎ着しながら接しているっていうか表現が面白くて好きだった、、なんて書いてあったか忘

    0
    2025年05月22日

    Posted by ブクログ

    ところどころ面白かったし、俺もそう思うよというのところがいくつもあったので、なかなか面白かったのだが、後半はなんというか前半に比べてみるとただのエッセイばかりだなと思う内容になっていたかな。まぁただのエッセイ集なのだと著者も言っているのだが。

    0
    2025年02月28日

    Posted by ブクログ

    精神科の先生でも、人との関わりや自分の立ち振る舞いについてこんなにも悩むんだ。じゃあ、心理学にも病気にも詳しくないただの学生である自分がくよくよ悩んで潰れちゃうのなんて当たり前なんだな。元気をもらいました。

    0
    2025年01月29日

    Posted by ブクログ

    あくまで精神科医のエッセイであって、メンタルケアのハウツー本でもなければヒント集とかでもないけれど、
    日常生活で小骨が喉にひっかかるような人間関係とか、メンタルとかが言語化されてるのが散らばってて、腑に落ちる感覚が得られて好き。
    気の合う友達と喋ってるようなかんじでするする読めて読後感よかった。

    0
    2024年10月14日

    Posted by ブクログ

    東畑開人さんと頭木弘樹さん、おふたりが推薦していたのと、精神科医と詩人の“二刀流”が気になって読んでみた。正直なところ(気にし過ぎでは?)な事もあったけれど、時に暴走する文体に思わず吹き出すこともあり、大いに共感するところもあり。引き分け狙い健康第一で生きていく!

    0
    2024年08月17日

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