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「死んだメディア」を蘇らせる逆転の発想が満載!さまざまな業界にも通用する秘策とは? いったい、テレビの現場で何が起こっているのか? テレビ東京制作局長・伊藤隆行氏、「YOUは何しに日本へ?」村上徹夫氏との鼎談収録! テレビ東京の元名物プロデューサーにして、大学教授へと転身した著者によるテレビ業界の実情と復活への提言。テレビの権威は失墜してしまったのか? そして、テレビは腐敗してしまったのか?
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匿名
やっぱりテレビ業界は腐っていた
元テレビ東京の田淵俊彦氏による勇気の告発。表紙にある「ここまで明かすか!」に恥じない歪んだ業界の実態に驚きが隠せない。
#ドキドキハラハラ
Posted by ブクログ
第1章にて、テレビ局から人材が多数流出している話が出てくるが、私自身もこの件はヒシヒシと感じている。 もちろん統計データがある訳ではないので、過去と比較して、増えているのか減っているのかは実際のところは分からない。 しかしながらあくまで感覚として、以前よりも増えているように思う。 これは、お世話にな...続きを読むった先輩方が、定年退職を前に会社を退職していたり、バリバリ活躍している後輩諸氏が、ヘッドハントされたりしているのを見るから、余計に目に付くのかもしれない。 もし映像制作を一生の生業として志すとして、テレビ以外にも間口が広がっているのは間違いない。 テレビ局関連という、会社にしがみ付く理由がかつてよりも無くなっているのは確かだろう。 現に会社を退職している方々で、エンタメ業界ではなく、全く違う業界に転職している人もいる。 選択肢が増えているということだ。 かつてテレビ関連の仕事は、ステイタスもあって、仕事もやりがいがあって、面白かった。 もちろん会社なので、入社したすべての人がそんな部署に配属される訳はないのだが、それでも煌びやかな世界が眼前に広がっていた。 (ちなみに私は煌びやかな世界とはまったく縁遠く、キャリアのほとんどがバックオフィス部門という経歴だ) 本書にも記載されているが、煌びやかな世界がある一方で、「不遜」だったり「横暴」は、日常茶飯事だった。 「24時間戦えますか」の時代だったから、テレビ局とは違う立場の制作会社社員であっても、同調しながら、煌びやかな夢の世界を創り上げていたのだ。 著者のことは、失礼ながら本書を読むまで存じなかったのだが、テレビ局の社員の中では珍しい経歴の方だと思う。 テレビ東京の社員でありながら、若い時分から関連子会社に出向し、そこでプロデューサーとして番組作りに携わる。 テレビ東京以外の番組も手掛け、その守備範囲は、歌番組からバラエティ、経済情報番組、ドキュメンタリー、ドラマまで手がけたという。 あまり見かけたことがないパターンだが、ここまでドップリと番組制作に浸かって、様々なジャンルを経験した著者は、きっとテレビ業界の中でも、他の人には見えない世界が見えているのだろうと思う。 テレビ局は、放送波という電波の権利を得る代わりに、義務を課せられている部分もある訳で、通常の私企業とは異なる特徴があるのは間違いない。 だからといって、横暴が許される道理はない。 時代の変化とともに、テレビに対して社会が求めるものが変わったのである。 むしろ、今までテレビに求めていたものを、スマホや他のもので代替えできるようになったのだ。 テレビは、これからの社会に対して、新しい価値を提供できるのか。 企業として、今までのやり方を踏襲するのではなく、変化に対応できなければ、やがて滅びていくだけだ。 生き残りたければ変化しろ、という単純な話なのであるが、染み付いた企業文化は簡単に変わるものではない。 私は他業界の経験がないので想像になってしまうが、今まで上手くいっていた業界ほど、現在の社会変化に苦しんでいるのは共通事項ではないだろうか。 私自身50歳代であるが、同年代を見回しても、新しい時代に対応しようと藻掻いているのは確かだ。 かつては映像制作と言えば、特別な機材が必要で、大勢の専門家がいなければ作れなかった。 今では誰でも持っているスマホ1つで、撮影編集完パケまでできてしまう。 かつて特別だった仕事が、民主化された訳であるが、それではコモディティ化された映像制作の仕事は今後どうすればよいのか。 希少性がなくなった仕事は、相対的に価値が低くなる。 これは当然のことだ。 我々が持っている資産を、正しく棚卸しして、価値を再査定しなければいけない。 正当に評価して、どうすれば価値を高められるかを、真剣に考えなければいけない。 「テレビは生き残れるのか」という問いに対しては、消費者目線で言えば「そんなのは知ったことではない」ということだろう。 テレビ以外の代替手段がすでに存在している状態で、この問いは愚問すぎる。 「生き残りたければ、顧客から選ばれるようになりなさい」というシンプルな回答しかあり得ない。 愚直に努力を重ねるしかないのである。 (2024/11/4月)
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