上司や部下から慕われ、仕事も順調。彼女持ち。そんな二十代最後を謳歌する藤崎をある夜、不幸が襲った。身体だけでなく男としての矜持をも傷つけられた藤崎は、近くに住む部下の桐島に助けを求める──桐島は真面目で新人だてらに仕事ができ、おまけにすこぶる男前。なのに寡黙で掴みどころがなく、藤崎にとって何かと気になる存在だった。一方桐島は、入社以来藤崎に想いを寄せていたが、当の藤崎はそのひたむきな気持ちにまるで気づいていない──その夜から、頼れる上司とデキる部下だった二人は、妙な関係となり……。
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