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Posted by ブクログ
遂に語られる一色の過去が何から何までヤバそうで全貌が判らなくても、この経験が今の一色に強い影響を残しているのだと伝わってくる
また、あかりとの経験を踏まえればそれが文乃との関係にもある程度反映されているのだろうと見えてくる点が空恐ろしい……
これまでも度々見られた自己犠牲が過ぎる…と云うか、文乃の女優業が上手くいくならば自分はどうなっても構わないという破滅的な側面はどうやら昔から素質自体は持ち合わせていたようで
どう考えてもブラックな現場にブラックな上司。1年と経たずに心を擦り切らして壊れたって可怪しくない環境。彼がそこで生き残ってしまったのは自身の夢を失わずに居たからか
その意味では彼ってあの業界において珍しいくらいに純粋だったのだろうなと思ってしまう
だから梅田の八つ当たりのような暴言に対し「ガキだと思って接すればいい」と対処法を心得ているようで居てその実涙は堪えられない
一色にとっては多分あの時がきっと辞め時で。なのにあかりに出逢ってしまった事が精神を持ち直す出来事であり、あの業界に留まる猶予となってしまったのだろうな…
ただ、そのモチベーションが妙な方向性へ伸びてしまったのがあかりとの関わりが深まってしまった点か
梅田や制作会議での言葉で自分の無価値は痛い程に自覚している。なのにあかりの父から必要とされてしまった。その上で彼は一色と同じようにテレビの楽しい部分を忘れずに見てくれている
きっかけはあかりだけど彼女の父親こそ一色の精神安定剤になった。また、死を前にした父親にとって気が合って、あかりを気にかけてくれる青年との出会いは支えになる部分もあったのだろうな…
そうした父の姿を見ればあかりも一色の来訪を拒絶できない。むしろ彼女の方とて彼を支えにしてしまう
でも、一色にギリギリで残っていた理性が自分とあかりの身分差を意識させ、踏み止まらせているね。だからか、あかりの接触も回避する癖に上着を貸す事に躊躇いはない
ある意味、残酷な触れ合い方
中途半端な気持ちなら別離の通知一つで二人はまた元の仕事暮らしに戻れたはず
なのに、これまた優しさを発揮してあかりを父と向き合わせる一色はさぁ……
この時点では彼女を「桐谷」としか呼ばない一色がどうして呼び方を変えたのか。そして、どうして写真が苦手になったのか
それらを考えると本当に恐ろしい気持ちにしかならない……
こうして一色とあかりの過去が描かれると、一色が文乃にしている事はやり直しなのだと明確に伝わってくるね
あかりと同じように片親、あかりと同じように芸能界に身を置いている、あかりと同じように一色を信頼している
あかりにはきっと接し方を間違えてしまった。だからこそ、文乃には何も間違えたくない
自己犠牲的な姿勢が文乃には自分に尽くしてくれているように見える。それが彼に惚れる一因になった
だからこそ盲目的となり彼の想いの源泉を意識する事はなかった
ならば実乃梨が手渡した調査報告は文乃にどのような一色を教える事になるのだろうか?
Posted by ブクログ
ついに明かされる文の過去。前職ブラックADとして働いていた文は、心身ともに消耗していく。しかしそんな中出会った番組共演者のグラビアアイドル、あかりとあかりの父と出会い救われた気持ちになる。ところがあかりの父は――
一方文に対する気持ちを「本気片思い」と友人に語る文乃だが、友人から「それは禁断の恋」と咎められる。そんな中実乃梨から渡されたのは「身辺調査報告書」――!?
文の過去、あかりとの関係は重いが、これが物語に深みを出していて最高です。あかりとの過去が今の文(と文乃との距離)に影響を及ぼしているのは明確。あかりと文の関係はどうなっていくのか(よくない未来しか見えませんが…)、次巻も楽しみです。
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