トクヴィルと明治思想史:〈デモクラシー〉の発見と忘却

トクヴィルと明治思想史:〈デモクラシー〉の発見と忘却

3,366円 (税込)

16pt

5.0

「文明化」を夢見た明治日本

文明化を追い求めた明治日本は、翻訳書が果たした役割がいまと比較にならないぐらい大きかった。そして数多くの翻訳書が刊行されるなかで、新たな概念もたくさん生まれた。
本書では、アレクシ・ド・トクヴィルと『アメリカのデモクラシー』に焦点を当てて、その営為を明らかにする試みである。
トクヴィルによって見出された「諸条件の平等」としてのデモクラシーについて、あるいはその帰結である「個人主義」や「多数の圧制」について、明治の日本人はいかに理解したのか? またいかに誤解したのか? 本書は徹底的に解明している。
その際、目を向けるのは、福澤諭吉ら明治思想界のスターだけでなく、むしろ時代の脇役たちである。
時代のあり方や将来を真剣に考えていたにもかかわらず、英傑に遮られ、注目されなかった人々。実は、彼らの西洋受容こそがその時代の典型であり、そこからしか時代の全体像は描けないのだ。
自由民権運動に邁進した肥塚龍、社会における宗教の意味を考えた中村敬宇や明治キリスト教界、国会開設の意味を自治論からとらえ直した植木枝盛や星亨、高田早苗……トクヴィルを軸に描く、新たな明治思想史へ。

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トクヴィルと明治思想史:〈デモクラシー〉の発見と忘却 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年03月01日

    明治日本がトクヴィルをどのように受け止めたのか、詳細に論じている。様々な問題点はあるものの、明治の人々のレベルの高さがうかがわれる。

    0

    Posted by ブクログ 2022年02月20日

    先日読んだ『明治革命・性・文明』(渡辺浩著)の流れから、この本を借り出してみた。トクヴィルは、随分昔に「世界の名著」で抄訳を読んだきりで、記憶が薄れている…
    著者は韓国出身で、横浜国大に交換留学で来日し、いったん帰国後、再度問大大学院で博士号を取得した人。博士論文を加筆修正したのが本書。

    読むのは...続きを読む

    0

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