死にそうだけど生きてます

死にそうだけど生きてます

1,650円 (税込)

8pt

壮絶人生から見る社会。寄稿すればバズる。20代論客、初のエッセイ。

“まだ子どもだった頃、私にとって育った村は逃げられない檻だった。絶え間のない暴力と、際限のない貧困を閉じ込める檻"

隣で楽しそうに笑っている子、じつは困っているのに、言えないだけかもしれない――家賃を払い、学費を払い、病気になれば治療費を払う。安心できる居場所がある。そんな当たり前の日常を送る者の視界からは、こぼれ落ちる人たちがいる。しかし、そうした存在は意外と目に付かない。生まれながらに持たざる者は、経験が限定され、将来の選択肢を失いがちだ。たとえば、

◎高校の制服が買えない
◎お金がかかるから部活に入れない
◎中古1円の参考書で受験勉強
◎大学ではひとり、紙の辞書
◎レポートを書くPCが買えない
◎夏の底辺シェアハウスはベランダで寝る
◎友人からのプレゼントにプレッシャーを感じる
◎医療費が不安で自主退院
◎コロナ禍でも外で働かざるを得ない etc.

あの子はほんとに、なまけもの? 貧困は自己責任なのか? 塾も習いごともあきらめて、独学で国公立大学に進学した著者は言う。「それでもまだ、スタート地点に立てたわけではなかった」と。みなが自分の“強者性"を自覚する。そして、今より5ミリずつ思いやりの手を伸ばす。その総和が社会を優しく、生きやすくするのではないか?

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死にそうだけど生きてます のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    人間の底力を見た気がした。簡単に辞めたり諦めたりできるのは自分の環境の基盤が整っているからだということを実感した。後ろ向きな気持ちでいても現実は変わらない。だったらがむしゃらに突き進んでみよう、と思える作品だった。

    0
    2025年06月25日

    Posted by ブクログ

    ご自身の生い立ちや大人になってからの出来事を淡々と語っていらっしゃいます。100%の理解はできなくても、ほんの少しだけ想像力を伸ばしてみることで、世の中は優しくなれるかもしれない、という問いかけが心に刺さります。

    0
    2023年04月01日

    Posted by ブクログ

    以前から彼女の名前は聞いていて、Twitterはフォローしていました。柚木麻子さんがこの本を推していたから、ブックファーストで購入しました。買ってよかった本の一つです。

    「ないものにされる痛み」という言葉をヒオカさんはよく使われます。胸を刺す言葉であり、これに刺された痛みは、これから何度でも思い出

    0
    2023年01月25日

    Posted by ブクログ

    中島義道(『差別感情の哲学』、『哲学の教科書』)を読んでいる感覚。
    猛烈に反省させられるが、同時に社会に対して何ができるだろうかと次のアクションまで考えさせられる。
    同世代のヒオカさん。同世代の人間として連帯できるよう、自分も武器を手に入れたい。

    0
    2022年09月04日

    Posted by ブクログ

    新刊で買って早三年。
    積読状態だったけれどやっと読めました。

    虚弱体質と働かない(働けない?)父と見切りをつけられない母という貧困家庭のダブルパンチ。
    そんな中でなかなか上には這い上がれないですよね。唇を海面にあげるだけで精一杯なのに。

    言葉が端的でわかりやすかったです。

    0
    2025年03月21日

    Posted by ブクログ

    子どもの時は貧困で助けてもらえても、大人になると自助努力が足りないと言われる

    確かにその通りだと思った。

    貧困問題をどう考えるか…新しい視点だった。

    0
    2024年08月26日

    Posted by ブクログ

    日本の貧困をメディアで取り沙汰されることはあっても、どこかそれは自分にとっては遠い国の話で、周りにもいなかった。もしかしたら、いたけど気づけなかったのかもしれない。
    まさにそんな人たちの現状を想像することすらできない状態の自分にとって、本書はその一面を知る良い機会になったように思う。世の中には知らな

    0
    2023年12月20日

    Posted by ブクログ

    メディアは極端な特殊例を好んで取り上げたがる。でも本来は、"半端に壮絶"な人だって、いや、誰だって、声をあげてもいい。そういう事例に、私自身がなればいいな、なんて思っています。
    ー本書あとがきより

    著者は雪国の田舎の低所得世帯の団地で育ち、子どもの頃から中学、高校、大学、社会人

    0
    2023年11月08日

    Posted by ブクログ

    貧困家庭出身の著者のこれまでの人生エッセイ。
    努力してもどうにもできないことって、こんなにもあるのか⋯と思いました。
    と同時に、いろいろなヒト・モノ・コトを見聞きしているつもりでも、自分、めちゃめちゃ生存者バイアスあるな⋯と思い知らされました。

    貧困の問題では特によく聞かれる自己責任論。
    この本を

    0
    2025年11月20日

    Posted by ブクログ

    貧困、ひとつひとつ挙げていくと、なんと辛いことか。
    決して裕福ではなかった。いろんな我慢や理不尽を感じつつも普通に大人になった。
    そんなレベルではない貧困家庭で育ち、その負のスパイラルから抜け出せないヒオカ。生きる力、学ぶ意欲はすごい。
    裕福なことは罪ではないし、貧困が悪でもない。最低限の健康で文化

    0
    2023年12月13日

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