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死者を呼び出し、生者へのメッセージを伝える盲目の巫女イタコは、1960年代のブームで一躍全国に知られる存在となった。その半世紀後、現実のイタコが高齢化した一方で、マンガやアニメでは少女イタコがシャーマンとして活躍している。東北の民俗宗教はいかにして新しい宗教文化になり得たのか? フィールドワークと資料の発掘、質問調査から丹念に追跡した貴重な論考。
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Posted by ブクログ
感想ツイートを以下に貼ります。 大道晴香さんの『「イタコ」の誕生 マスメディアと宗教文化』、やべぇまじやべぇ。 これ、むちゃくちゃ面白かった。むちゃ資料も理論も調べてるのに、むちゃ読みやすいん。しかも、フィールド調査まで。 宗教もメディアも興味ない人向けに言うと、シャーマンキングとぬーべーのイタコ...続きを読む表象の分析もある。 柳田など多くのイタコ研究をおさえると共に、心霊主義とイタコみたいな話題はもちろん論じてある。 オカルト興味だけでなく、冒険的な「旅」への欲求と相まった形で、イタコが人口に膾炙していく描写が刺激的だった。 (以上、第一部の感想) 大衆の興味集中と観光地化で、イタコというローカルな文化が快調に変形されていきながら、地元のアクターもそれに乗っかって自文化を組み換えていく様を描いた「表象の消費と恐山の変容」と「恐山の近代化」の章、読んでてめそめそする。。 近くに酒があれば、飲みながら読んでた。。誰も悪くねぇ…… ブーアスティンの二項対立を、「直接経験/メディアを介した経験=真/偽=聖/俗=内/外」と重ねて分析するの、うまい。エレガントな使い方。 大道晴香『「イタコ」の誕生』11章。 たぶん、ブーアスティンが二項対立で褒める方って、マスコミュニケーションが可能になった「後」で、過去に対して、事後的に見出されたもの。 だから、『「イタコ」の誕生』8章・11章でのブーアスティンの使い方は、一層正しい。大道さんは、「後」の方を論じるときにしか、ブーアスティン持ち出さない (以上、第二部の感想)
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