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Q=クエスチョニング。自分の性別が男か女かわからない。自分が好きになる相手が異性か同性かわからない。だけど、どっちかわからなくたって、ぼくらはぼくらの好きなものが好き!!
中学2年のナオが塾帰りに目撃したのは、女子のようにメイクをして、かわいい服で街をあるく学年トップの優等生・久瀬の姿。そのときから、自分のことをごく普通の男子だと思っていたナオの心に、ある願いが生まれて…。
Qでキュートなふたりが織りなす、おしゃれと恋と特別な絆の物語。
講談社児童文学新人賞でデビュー、ジュニア冒険小説大賞、日本児童文学者協会新人賞受賞作家で幼年童話からYA作品まで幅広く執筆する如月かずさ氏の最新作。LGBTQのQ、クエスチョニングをテーマにした青春小説。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
クラスメイトの久瀬優英はとてつもない勉強好きの優等生。ある日ぼくは塾の特別講習の帰り、乗り換え駅で久瀬とすれ違った。ぼくには気付かず久瀬はそのまま駅前広場の公衆トイレに入っていった。そして偶然にも、そに公衆トイレから明るい茶色のショートヘアでキュートな服を着たどう見ても女の子が男子用の出入口から出てくるのを見てしまった。その女の子はさっきの久瀬と同じ白いトートバッグを肩から下げている。この子ってまさか…久瀬?!
めちゃくちゃキュートで優しいお話にキュンキュンして夢中で読みました。前半はただひたすらに可愛い!可愛い!と思いながら読んでいましたが、後半につれて不穏な雰囲気になっていき、ただ可愛いだけではない物語がここにはきちんとある、と涙を滲ませながら読みました。
出来事として大きな事がそうたくさん起こるわけではないけれど、主人公達の心のうちはいつでもドラマチックで、こういう子達は本当にいるだろうなと思いました。
LGBTのお話だけではなくLGBTQまで違和感なく取り上げていて、ここまで踏み込んでいるのかとハラハラしながらも勉強になりました。
Posted by ブクログ
LGBTについては知っているが、LGBTQの"Q"については知らない人も多いのではないだろうか。
そんなQ…クエスチョニングで"キュー"トな男子中学生2人の、時に悩み時に楽しく過ごす、自分の「好き」の形を共につくっていく絆の物語。
かわいい表紙なので、中高生男子が手に取るには少し勇気がいる本かもしれないが、ぜひ男女クエスチョニング問わずティーンエイジャーに読んでほしい本。
ティーンズ向けとしてこの本を書いてくれたことに、嬉しさすら感じる。
表紙も裏表紙もとてもかわいい。
作中の描写から察するに、表紙の右側の子が主人公のナオで、左側の子がユエだろう。
学校トップの優等生・久瀬(ことユエ)が化粧をしてウィッグをつけて女性もののかわいらしい服装をして古着屋を見て回っているところを、主人公ナオは目撃してしまう。
うっかり屋さんなナオは、そんな久瀬の姿を見かけてしまったことをうっかり本人に明かしてしまう。
久瀬の変身がすごかった!と素直に褒めるナオに、久瀬は「じゃあ僕が変身するとこ、見てみる?」とナオに自分が化粧をしてウィッグをするところを見せる。
そうして仲良くなった2人は一緒に古着屋を巡ったりして、ナオはだんだん自分の抑えていた気持ちに気づく。
そうだ、僕はかわいいものが好きだったんだ。
物語は2人の友情、好きなものを好きだ!と思いながら満喫する幸せ、そして恋愛なのかなんなのか難しい感情、自身の性的指向への葛藤を咀嚼して悩みまくるエピソードが中心だが、彼らの周りの登場人物たちも全員重要だ。
孤立した状況で、好きなものを好きだと、勇気を出して一歩を踏み出すのは難しい。
周りの理解があって、仲間がいて、応援してくれる人がいて、初めて好きなものを本当に楽しむことができるのだ。
周りに理解者がいなければ、この結末はなかっただろう。
そのことも本書は教えてくれる。
ナオ自身の心理描写はもちろん、ナオから見た他の登場人物の仕草や言葉から分かる心理描写もとても巧みだ。
クエスチョニングゆえの2人の葛藤や、つらいことも描写されるが、ナオの友達や久瀬に片想いをしている後輩女子など、やさしい子が多く登場するので、つらい気持ちに傾きすぎず、安定して読める。
そして親しみやすい文体でテンポよく読める。
大人の描写はほとんどないが(ただ主人公2人の親は息子がかわいいものに関心があることを許容しない描写がある)、私はその方がティーンズ向け作品としていいと思う。
本作のようなお話に下手に大人が介入すると、物語としてバランスが崩れそうなので。
あと、同年代の子どもたち同士で考え合って、フォローし合って、お互い向き合う姿を見せるところが、本作のいいところだとも思っているので。
結末も、私は希望を感じた。
私自身アセクシャルだから、結末に関して、少し共感して読めたところがある。
私は今のところ恋人を作らないという意味では一生一人でいるつもりだが…恋人ではない生涯の友という意味でパートナーがいたら人生心強いよなぁと思う。
作中にもあるように「どっちでもいいじゃん」で私はいいと思っている。
性別や性的指向はグラデーションで、その時によって変化することもあるのだから。
この物語はフィクションだが、"Q"にあたる人々も様々で、それぞれどのように感じているのかよく調べて描かれている印象があり、物語を楽しみつつ、LGBTQについて考えることを促してくれる。
繰り返しになるが、ぜひたくさんの人に読んでほしい。
Posted by ブクログ
多様性が認められるようになってきて、男が男らしくとか、女が女らしくの時代は終わりつつあると思う。男性が化粧水をつけたり、日傘をさしたり、ネイルしたり…etcは、もう恥ずかしいことではなくなったんじゃないかと思う。好きな服を着て、オシャレして歩いていても咎めない。男だから、女だからはもう古い。そんなことを言ってるほうが恥ずかしいくらいの、性別とか関係なく何でも自分の好きなものを好きって言える、そんな世界に変わればいいなと思う。
本当に気の合う、自分と同じ価値観の友達に出会える確率は、そんなに高くないと思う。自分のことを受け入れてくれる、特別な関係を築けることは本当に嬉しいことだし、恵まれた環境だと思う。
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