スピノザ 人間の自由の哲学

スピノザ 人間の自由の哲学

1,265円 (税込)

6pt

4.0

「本当に存在するのは神のみであり、人間を含め、その他のものはすべて神の<様態>に過ぎない」――一見、もっとも「自由」からはほど遠いように見えるスピノザ哲学が、自由こそは人間の「本性」と考えるのはなぜなのか? 政治的閉塞に被われた現代社会に風穴を開ける、もっともラディカルな思想の魅力を平易な文体で綴る。まったく新しいスピノザ哲学の入門書。
・「自然の権利や決まりとは、わたしの理解では、個物それぞれに備わった自然の規則に他ならない。あらゆる個物は、こうした規則にしたがって特定の仕方で存在し活動するよう、自然と決められているのである」(スピノザ『神学・政治論』第16章2節)。
・「スピノザが『神学・政治論』後半部で提示した政治哲学は、恐らくそれまでの西洋哲学史上類を見ないほどの徹底性をもって、わたしたち一人一人の「哲学する自由」つまり思想・言論・表現の自由のかけがえのなさを強調しています。しかもただ闇雲に大事だと叫びたてるのではなく、大事なものである理由を人間の自然権という、存在論的な基盤にまでさかのぼって徹底的に根拠づけようとしているのです」(本書第8回 自由は国を滅ぼすか――スピノザの思想<四>より)

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スピノザ 人間の自由の哲学 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    スピノザの生涯や17世紀オランダの社会背景、デカルトをはじめ関係する人物についての説明が豊富。思想の文脈をたどる上で欠かせないところに手が届いている。

    0
    2023年04月21日

    Posted by ブクログ

    スピノザの生涯と思想をていねいに解説している入門書です。

    すでに「講談社現代新書」では、スピノザの入門書として上野修『スピノザの世界―神あるいは自然』と國分功一郎『はじめてのスピノザ―自由へのエチカ』が刊行されています。著者もこのことに触れつつ、「スピノザの思想だけでなく、彼の生涯と生きた時代につ

    0
    2023年02月03日

    Posted by ブクログ

    やや分量は多い(とりわけ新書という判型をかんがえるとけっこう分厚い)が、文体の点でも構成の点でもひじょうに読みやすい。べつにくだけた表現がやたら多いとかそういうことではなくて、たんなるジャーゴンのパズルになってしまわぬように注意深く噛み砕かれているという意味で読みやすい書き方になっていると思う。15

    0
    2022年07月22日

    Posted by ブクログ

    『夜と霧』で引用されたエチカの一節が印象的で、その後読んだ別の本でもスピノザについての描写があり、スピノザを知りたいと思いこの本を手に取りました。
    エチカ(ほかスピノザの著作)を最初に読むべきだったのかもしれないと本を読み始めてから思いましたが、その時は書店で売り切れだったのでこちらを選んだのです。

    0
    2022年04月29日

    Posted by ブクログ

    スピノザにとってネックになるのは自由意志を認めない点であると思う。私が今まで読んできた本もそうだし、この本でもやはりしっくりこない。「自由意志を認めなくても問題ない」という結論ありきで、そちらの方向にしか議論を持って行っておらず、そのため端々に無理(そうじゃないケースもあるでしょ?途中まではいいけど

    0
    2023年07月07日

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