マザー・マーダー

矢樹純

息子を溺愛し、学校や近隣でトラブルを繰り返す母親。家から一歩も出ず、姿を見せない息子。最愛の息子は本当に存在しているのか。歪んだ母性が、やがて世間を震撼させるおぞましい事件を引き起こす――。めくるめく、どんでん返し。全方位に仕掛けられた罠。5つの短編から浮き上がる、驚くべき真実とは!？ 『夫の骨』でブレイクの著者が贈る、企みに満ちた傑作ミステリ！

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: 光文社
• 電子版発売日: 2021年12月21日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★★]

ぞぞぞ…っとします（笑）

第一話からふつふつと感じる梶原家の不気味感…
最後まで読むと不気味感に加えて恐怖やら、気持ち悪さやら、色んなイヤーな感情を味わえます！

嫌な気持ちを感じさせられるのに、読みたくなる不思議。

[ブクログ · ★★★★★]

一気に数時間で読み終わった。
久しぶりに次々と先が知りたくなった本。
それぞれ繋がりがありつつそれぞれ　見事に
最後ビックリする内容。
作者の他の著書も読みたくなった。

[ブクログ · ★★★★☆]

初読み作家さん。連作短編集。
5つの短編を通して感じる梶原家の狂気、そして散りばめられた伏線。それぞれが最終話で集約され、恐ろしい結末に向かっていく…

いやあ、すっかり騙されちゃった。
ひとつの短編としては、2話目の「忘れられた果実」が好き。

[ブクログ · ★★★★☆]

※
第一話　永い祈り
第二話　忘れられた果実
第三話　崖っぷちの涙
第四話　シーザーと殺意
第五話　Mother murder

一話ごとの短編かと思いましたが、
五話繋がって一つのお話でした。

読み進むにつれて謎が明らかになるのではなく、
次第に深みにはまっていく感じがしました。

読み終えて感じたのは、一話ごと異なるテーマに
焦点を当てて描かれていたはずの話が、気づけば
一つの強い想いに練り上げられていた気がします。
それも深い狂気を含んだ恐ろしく純粋な想いに。

予想以上に心を持っていかれた、
とても心地よい充実感を覚える余韻でした。

個人的には『忘れられた果実』と
『Mother murder』が特に印象深いです。

[ブクログ · ★★★★☆]

一気に読んだ
正直読み終わった後に全部を消化しきれたかというと微妙で
私が理解できてないのか、わからない
章ごとに目線の人物が切り替わっていて、ひとつひとつの話にどんでん返しがついている
特に三話はほんとに騙されて、笑ってしまった
全体感が掴めたのかどうなのか。。、もう少し読み返してみそう

[ブクログ · ★★★★☆]

マザー・マーダー＝母親殺人。
何て物騒なタイトルだ。

「永い祈り」「忘れられた果実」「崖っぷちの涙」「シーザーと殺意」「Mother Murder」5話収録の連作短編集には共通して悪意と狂気が満ちている。

イヤミス感全開の第1話、ラストで待ち受けるのは驚愕の結末。
我が子を守る為なら母親は鬼にもなる。

続く4編も作者の企みにまんまとやられ、めくるめくどんでん返しに脱帽。
しかしそれが段々癖になり快感へと変わる。

最終話ではそれまでの伏線が全て回収され予想の遥か上をいく真相に唸る。
母親の愛憎渦巻くミステリーを堪能した。

[ブクログ · ★★★★☆]

三話目までは「ああ、この本はこういう感じなのね」と思ったけど、四話目で驚いた。
最終話はいろんな意味で混乱する。
ホラーは苦手だけど、残虐な場面はないので「こわー」ぐらいで読めた。

[ブクログ · ★★★★☆]

ダヴィンチのプラチナ本。
短篇で主人公を変えて、
問題の家庭にファーカスして内容が進む。
色々と驚かせられたが、
1話目のインパクトが衝撃的。

他の作品も読んでみよう。

[ブクログ · ★★★★☆]

「夫の骨」が面白かったので手に取った、表題作他、全5話。思わずぞっとする話が並ぶ、イヤミスの連作短編集。それぞれの短編の主要な登場人物は違っているが、全ての話に、中学から30代の現在までひきこもりを続けている梶原恭介と、その恭介を溺愛するあまり、モンスターと化している、母親の美里が出てくることで繋がっている。そして、それまでの短編に出てきた人物たちが、ちょっとずつ出てくる最終話の表題作「Mother Murder」で、美里、恭介の、ある大きな秘密が・・・。矢樹さんは、新たなイヤミスの旗手か？　今後も期待。

[ブクログ · ★★★★☆]

まま、さいごのなんだか鼠色な薄気味悪さはのこるものの、登場人物の一人一人の人間ってなぁ。っていう部分は、面白い。
子どもへの愛ってよりは、本当は自己愛が強い話なのかな⁇と。
思ってしまう。