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過去の記憶と厳しい現実、どう脱却するか!
現在は社会的養護活動を行う著者の、30年分とは思えない嵐のような人生の告白。婚外子、無国籍、義父からの虐待、児童養護施設での日々、最愛のフィリピン人の母の死、日本人の実父や義父への憎悪、就職先でいきなり背負わされた多額の借金、孤独、周囲の応援の重圧、信頼できる大人たちとの出会い、「家族」への憧れ、義父との再会――。
「母に危害が及ぶのが怖くて、虐待されていることを誰にも言えなかった」「施設に入って寂しくなるということはなかった。それまでもずっと孤独だったから」「施設は虐待されない安心・安全な場所。帰る場所がなくなる、施設退所後のほうが大変だった」と語る当事者ならではの言葉の数々。傷を負った子どもは、どのように過去を糧にし、どんな社会を思い描いて進むのか。世の中にいる、無数の虐待被害者・社会的養護経験者の声も届ける。
Posted by ブクログ 2022年11月23日
フィリピン人の母と日本人の父の間に生まれながら、父に認知されず、義父の虐待を受けながら無国籍状態で生きてきた著者のこれまでの人生が綴られる。彼もまた、何でこんな子ども時代を送らなければいけなかったのだろう。
ずっと頑張って明るく生きてきた彼が、不安に取り巻かれて知り合いの女性にSOSを出して助けを求...続きを読む
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