単語の歴史、文法や発音・綴り字の歴史について、60程度の話題で書かれている。「はじめに」でも述べられている通り、体系的に整理されたものでもなく、「ただひたすら好奇の念を刺激し、それまで透明無色だった語彙に色を付けるのが最大の役割」(p.v)というもの。
「penとpencilは語源的に無関係」とか、「unionとonionは姉妹語」とか、「童もpupil、瞳もpupil」とか。こういう話題で「へえ」と思える人は、著者と同じような知的興奮を味わうこともできて、面白いと思う。「楽しみながらボキャブラリーが増える」というのがサブタイトル的に書かれているが、決してそういう本ではなく、英語力を効率的に上げたいと思っている人には向かない。でもpinkが「撫子」というのは知らなかった。個人的には、単語よりも文法の歴史に興味があるので、第3章は面白いと思った。two years agoのagoは過去分詞で、これは独立分詞構文、というのはなるほどと思った。(14/04/20)