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悦司は、白内障のせいで好きだった読書ができなくなっていた。ある日、ボランティアの静香の声に引かれた悦司は彼女に朗読を頼むが、静香が途惑いながら朗読したものは、30年前に悦司が好きだった光子を思って書いた『官能小説』だった。1週間後、静香は突然尋ねてくると、古びた赤い手帳を取り出し朗読をし始める。それは、光子が悦司を思って書いた日記だった。あの時の光子の思いを知った悦司に静香のとった行動は……。幻想的な文体で描かれるノスタルジー性愛小説の決定版!
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