【感想・ネタバレ】伯爵と妖精 ロンドン橋に星は灯るのレビュー

スコットランドのエジンバラ近郊の町に住むリディアは、妖精について何でも知っているという妖精博士(フェアリードクター)の看板を掲げて、妖精がらみのあれこれを解決する仕事をしようとしているが、産業革命によって街灯が輝き、鉄道が走るようになったヴィクトリア朝のイギリスでは妖精はすっかりおとぎ話扱いで、村人から変わり者の娘として遠巻きに見られるばかり。ある日、ロンドンで博物学の教授をしている父からイースターを一緒に過ごそうと誘われてロンドンへ向かうものの、途中でトラブルに巻き込まれて知り合ったエドガーという男性から、自分が妖精国に領地を持つ伯爵家の子孫であることを証明するために力を貸してくれと頼まれ、フェアリードクターの仕事として引き受けることにするが…という形で始まる長編ファンタジー小説です。
妖精が見えることで人間とうまくやれないリディアと貴族らしい見た目と言動にもかかわらず闇を抱えているエドガーが、徐々に明らかになる彼の過去や妖精の絡む事件などを通じて、本当に少しずつ心を通わせていく描写が細やかで、読んでいてグッときます。主人公以外の登場人物も個性豊かで、かなりの長編にもかかわらず、スムーズに読み進めることができますが、先が気になり過ぎて夜更かししてしまうかも。個人的には、鉱物好きにもオススメしたいお話です。

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Posted by ブクログ

本編はシリアスです。
エドガーは無理だから、リディアが少し素直になれば多少は平穏になるんじゃないか?いや、無理か

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

私、この表紙がすごく好きです(最初の感想がそれかい)

冒頭のエドガーとカールトン教授の話に、父親の…家族の愛を感じました。
エドガーの偽りのない言葉に、教授もようやく貴族としてでなく彼本人を見てくれるようになったのは、この時のエドガーの話が素の彼だと思ったからじゃないのかな。

にしても本編での展開が記憶のないエドガーの話な今、ここで記憶が欠落しているリディアの話と言うのも面白い対比です。
記憶がなくてもエドガーを追っていくリディアに、彼女の母であるアウローラが恋をした時を思い出すニコが切なかった。
妖精から見たら、人の恋はどんな風に映るんだろう。
少なくともニコは「馬鹿だなぁ」と思いつつも、眩しく思っているような気がします。

しかしこんなに早くにエドガーがプリンスの記憶を引き受けていたんだっけ、とそっちが衝撃でした。
何となく、結婚の直前くらいのイメージでいたので…。
そういう時間齟齬が私の中で良くある。
それがまた再読の楽しみなんだけどねー

リディアと正式な婚約。
嬉しいはずなのに、今まで以上にというか、今までは外敵に対しての彼女の影響を心配していたエドガーが、それを自分の身の内に取り込んでしまったことで、別の不安が付き纏う結果に。
これは現在進行形で続いている不安の種ですが、この方法が最良だったとは思わなかったけど、この状況じゃこう判断するしかなかったというのは分かる。
いつでもその場で出来る最良のことを、というエドガーの心意気は伝わるエピソード。そして復讐ではなく「貴族の義務」としてプリンスと対峙することを決めた彼が、本当に変わって行っているんだという実感を摑めた巻でした。
それがあるからこそのカールトン教授の返事なんだろうなぁ。
プロローグとエピローグの対比が、とてもいい感じです。
まあそんな感傷だけではないいろいろが次巻からやってくるけど…。

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2012年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プリンスとの最終決着。が!!


こんな結果だとは・・・・前途多難。


やっとリディアと相思相愛になった時のエドガーの心情は複雑そのもので。

これから、どういうふうに物語が進んでいくのか、楽しみです。

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2012年03月30日

Posted by ブクログ

伯爵と妖精の第十巻。
まずは一区切り、といったところでしょうか。


たとえ相手を傷つけると分かっていても離れられない。
幸せを願うのならさようならと言わなければならないのに。

そんな二人の感情がひしひしと伝わってきました。色々と謎も解けてすっきり。
誰かを思うからこそ、女の子は綺麗になるんだなーとしみじみと実感しました。続きも是非読みたいです。

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2011年01月15日

Posted by ブクログ

やっとリディアから婚約を認めてもらえたエドガーだが、当のリディアはケルピーに連れ去られ記憶を消されてしまう。何かを忘れていると気づいたリディアだが、エドガーに出会ってもなかなか思い出せない。そんなとき、ロンドンで奇妙な病が流行りそれにプリンスが関わっている可能性が高いことをエドガーは突き止める。一人でユリシスのもとへ乗り込むエドガーを心配したリディアも急いでロンドンに向かうが、途中で妖精に出会いロンドンブリッジへ連れていかれてしまう。ロンドンブリッジを壊そうと企むプリンスを防ぐため、ロタも急遽船に乗って戦うことに?!

今回は心臓を射抜かれた言葉がちらほら。引用文はどれもエドガーの本当の気持ちが伝わってくる言葉だと思う。最初は信用していなかったリディアだけど、きっと心のどこかでエドガーのことを信じてたんだろうな。じゃなきゃ、思い出さないもの。誰よりもお人好しな彼女だけど、エドガーのことはきっと特別なはず。リディアがエドガーのキスを拒まないのは、自分の気持ちをはっきりと自覚して受け入れる覚悟の表れだと思います。もうp299のイラストは・・・!!とうとう高星先生も描いてしまわれたか。二人のキスシーン。待ってましたーと叫びたいです(笑)この先二人が無事に結婚できるのか気になりますね。
レイヴンの言葉も相変わらず笑えました。"自暴自棄"を"自業自得"と間違えるあたり・・・さすが本当なだけあって傷ついているエドガー(笑)しかもニコに対して「ともだち・・・・・・」とつぶやくあたりはかわいいです。どうして一番口数が少ないのに、こんなに天然なんでしょう(笑)
ロタもいい感じでした。大公女になっても、海賊の癖は抜けていないようです(笑)エドガーが剣で刺されかけたときに飛び出していくリディアが好き。怪我をしなくて良かったです。ケルピーも何だかんだ言っても、リディアの幸せを純粋に願っているだけなので憎めません。魔法をかけたのも、リディアに元気になってほしかっただけだから。今回は今まで一番好きな巻になりました。

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2010年06月19日

Posted by ブクログ

せっかく結婚するわっていったのに記憶をケルピーによって隠されてたり! むきゃああ! と思ったけど特に何もしなくてもリディアは思いだしてくれた。愛を感じた。ううう。
今回は橋を破壊するだのそうでないのでこの作品今まで読んできた中で一番スケールでかかった気がするです。大砲!大砲!ロンドンの地理には疎いのですが、そんなところでドンパチやって大丈夫なのか、と思ったり。なんとかプリンスとの戦いに決着ついた! と思ったら、そうか、記憶引き継ぎか。。。これは結構キツイなあ、エドガー……だが頑張れ生き抜け、リディアと生きていけ。
ラストにちゅーしてくれるので、しみじみしましたとも。キスするのに10巻くらいかかかってるんだぜ! そして結婚するまでにも10巻くらいかかる。頑張って付き合っていきますよええ…

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

今出てる最新刊!
リディアとエドガーの仲がとっても気になるシリーズです。
脇を固める登場人物もとっても魅力的な人ばっかりで☆
じれったくなる事も多いけどこれがいぃんです!

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

第一部完。といったところでしょうか。

前巻でリディアを守るためにケルピーに託したエドガーは、彼女を迎えにスコットランドへ。
リディアはケルピーの魔法にかかり、エドガーの事はメロウの剣を手に入れたマナーン島での出来事以降、ロンドンで伯爵家の妖精博士として働いていた記憶を失っていた…。

ロンドン橋に眠る乙女や、フレイアも出てきました。
大切なものを守るためにとんでもない爆弾を抱える事になったエドガーは、そして記憶を取り戻して伯爵家の一員となる事を決めたリディアは今後どうなるのか。

…改めて読み返すと、ここで例の『彼』の影が出てきてたんですねぇ…。全然気づかなかった…。

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2013年07月04日

Posted by ブクログ

シリーズ第十巻。いきなりリディアが記憶喪失でびっくり。プリンスとの戦いは一段落着いたんでしょうか。本当のハッピーエンドがあるのかこわくなってきました。どこまでも切ない。
カールトン教授とエドガーのやりとりがすき。レイヴンとニコのともだち関係もすき。
アローとボウの展開が急すぎてもやっと。

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2013年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第一部完。的な。

こういう決着にもってくるんだー、と途中から思ってはいたけどほんとにそうなって、エドガーらしいというか、ほんとエドガー好きだなあと思いました。
リディアも、前巻の「いやな夫になりそう」発言に続き、結婚するけどエドガーはいやだから父に抱きつくとか、かわいすぎてなごむ。

この先もふたりは微妙にすれ違ったまま、ちょっとダークになりつつもしあわせに進むのかな〜。

前巻の三人の女神と石の関係はいまいちわかりにくくてもやっとしつつ読んだものの、今巻の矢と弓にはちょっとがくっときた。ちょっと。

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2012年09月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

普段からいい人だけど、リディアのお父さんが今回とても素敵
エドガーに関して本当のことを知っても、リディアが彼と居ないなら、とリディアを嫁に出せてしまう 強くてリディア想いで素敵です

そして、今回は今まで以上にエドガーとケルピーそれぞれのリディアへの愛が強く出てるんじゃないかなって思う
二人とも形は違えど、リディアを思っていたのは今までと同じだけど
二人がリディアをどれ程大切に思っているかが表現されてたと思う

あとは、ニコとケルピー、そしてセルキーになってしまったアーミンのそれぞれに人間の恋愛がどう移ってるのか
その違いもそれぞれで面白いと思った

レイブンがニコと(成り行きとは言え)友達になってほんわかしてみたり
前回とは逆に今回はエドガーがリディアのために身を引いて嘘ついて切なくなったり
いろんな事件にハラハラしたり、読んでて気持ちが忙しい巻だったな

取りあえずアローが兄弟だったことにびっくりした

嘘だらけの青騎士伯爵のエドガーだけど、アローにムーンストーン
青騎士伯爵としての自分に妖精の知識を持った奥さんのリディア
いろいろと違う所はあれ、初代青騎士伯爵夫妻と重なるところが多いんだね

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2012年06月30日

Posted by ブクログ

エドガーとリディアがついに…

なんかやっとここまできたのかといった感じです。
でも、まだまだ道のりは険しそうです。

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2010年07月15日

Posted by ブクログ

シリーズ10
宿敵プリンスからリディアを守るため、妖精ケルピーに彼女を預けたエドガー。別れる間際、ついにエドガーと結婚すると言ったリディアだったが、ケルピーの魔法でエドガーに関する記憶を失ってしまう。その頃、イーストエンドでは謎の疫病が蔓延していた。ロンドン橋近くの船着き場に浮かぶ“箱船”に乗れば助かるという噂を聞いたエドガーは、プリンスの邪悪なたくらみを感じ取るが…。

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2010年01月16日

Posted by ブクログ

ケルピーがいい子すぎて鼻水出ました。
つーかケルピーが報われなさ過ぎて泣く…!(※ケルピー本命なので)

だがしかしエドガー×リディアは萌える

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

前作で遂に両想いになったリディアとエドガーだったのに…。
いきなり記憶喪失ですかッ!!
なんて報われないんだ、エドガー(T△T)
おまけに、プリンスの記憶を移したというフレイアまで体内に取り込んじゃって、エドガーの体内には宿敵同士が同居状態!?
リディアは思ったより早く記憶を取り戻して、一応ハッピーエンドな感じで終わったけど、なぁ〜んかスッキリしないモノが残る話だったなぁ…。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

一部完って感じの話でした。

でも、エドガーとプリンスとの因縁はまだまだ続くので気になります!!

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

今回はエドガーの口説きがちょい少なめで物足りない感はありましたが、一番エドガーの愛情が見れる一冊でもありました。リディアも素直になったしね。でも、プリンスの記憶がエドガーに乗り移ったのなら、これからまだまだ波乱万丈です。エドガーは伯爵としてがんばっていてとてもかっこいい。レイヴンの出番もちょいすくなかったな・・・。ケルピーはなんだかかわいそう。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

エドガーとリディアの今後の展開が更に気になるものの、ニコとレイブンの「友達」発言の方が自分的興味を上回りました(笑)仲良くできるのかしら^^*

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

“「リディアが僕のことをおぼえていない?」
スコットランドに向けて走る汽車の中、特等車両の個室で紅茶を味わいながら、ニコはエドガーに、リディアの家で見てきたことを語りはじめたところだった。
ケルピーに連れ去られたリディアの様子を探るよう、エドガーにたのまれたニコは、スコットランドへ行っていたのだ。
妖精であるニコが鉄道嫌いなのは、もちろんエドガーは知っている。しかしニコがエドガーのいたケンブリッジに到着したのは、彼らがエジンバラへ向かう汽車に乗る直前だった。
いやがるニコを紅茶とお菓子でつって、この汽車に乗せ、ようやくリディアの様子を聞き出したエドガーだが、それは彼にとって想像もしていないことだった。
「まったくおぼえてないわけじゃないんだ。ケルピーの魔法で、去年の今ごろ復活祭のためにロンドンへ行ったあとから記憶がすっ飛んでる。あんたのことは、たぶん、メロウの宝剣探しでひどい目にあわされた相手としかおぼえてないみたいだ」
「それは……、まったくおぼえてないよりたちが悪いじゃないか」
最初の最悪な印象だけが、リディアの中に残っていることになる。
「時間をかけて、ようやく僕を理解してもらえたところだっていうのに、ふりだしに戻るのか?」
ソファに身を投げ出し、エドガーはふてくされる。
初対面の状態なら、何度だろうと口説き落としてみせる。が、最初に彼女をだました前科があったからこそ、プロポーズも信じてもらうのも容易ではなかったのだ。”

やっと。って感じ。
リディアはエドガーと結婚することを決め、教授もそれを認めた。
いきなり結婚かとは思うけど、時代背景的に普通とな。
ロタとポールのこれは何ですか。
伏線ですか。

エドガーと結婚することを決めたリディア。
プリンスの記憶を取り入れてしまったエドガー。
これから新展開?

“父親が行ってしまって、リディアはふてくされながらも気恥ずかしそうにベンチに座り込んだ。
「リディア」
「近づかないで」
「ごめんね、心配させて」
うつむいたまま、彼女は言う。
「……プリンスは死んだって、聞いたわ。でも、あなたは手放しでよろこんでない。いいの、あたし何も訊ねないわ。あなたが話す気になるまでは……。だから、ひとつだけ信じさせて」
「うん、何?」
「黙って、いなくなったりしないって……」
「ああ、約束するよ。これからはいつでもそばにいる。もしきみが逃げ出したくなったって、どこまでも追いかけるから」
隣に腰をおろし、ひざの上で固く握りしめている彼女の手に手を重ねる。
「あの、べつにそこまでは……」
「もう、離さないからね」
ふたりきりになったことを、リディアはかすかに後悔したのかもしれない。誰もいない礼拝堂をあわてて見まわし、困惑したように目を伏せた。
「……近づかないでって言ってるでしょ。あたしまだ怒ってるの」
「抱きつきたくないくらいに?」
「そうよ」
頬いかかる髪を指先ではらうと、リディアはこわごわ視線をあげる。金緑の、妖精が見える不思議な瞳が、愁いを含んでこちらを見つめる。
やっと手に入れた、自分だけの宝石だ。”

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2010年08月13日

Posted by ブクログ

いやーやっとひと段落ついたー……かなり長々とひきずっていたので、カタがついてちょっとすっきりしました。
はやくエドガーとリディアがいちゃいちゃするといいのにw

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2009年10月04日

シリーズ作品レビュー

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