【感想・ネタバレ】伯爵と妖精 取り換えられたプリンセスのレビュー

スコットランドのエジンバラ近郊の町に住むリディアは、妖精について何でも知っているという妖精博士(フェアリードクター)の看板を掲げて、妖精がらみのあれこれを解決する仕事をしようとしているが、産業革命によって街灯が輝き、鉄道が走るようになったヴィクトリア朝のイギリスでは妖精はすっかりおとぎ話扱いで、村人から変わり者の娘として遠巻きに見られるばかり。ある日、ロンドンで博物学の教授をしている父からイースターを一緒に過ごそうと誘われてロンドンへ向かうものの、途中でトラブルに巻き込まれて知り合ったエドガーという男性から、自分が妖精国に領地を持つ伯爵家の子孫であることを証明するために力を貸してくれと頼まれ、フェアリードクターの仕事として引き受けることにするが…という形で始まる長編ファンタジー小説です。
妖精が見えることで人間とうまくやれないリディアと貴族らしい見た目と言動にもかかわらず闇を抱えているエドガーが、徐々に明らかになる彼の過去や妖精の絡む事件などを通じて、本当に少しずつ心を通わせていく描写が細やかで、読んでいてグッときます。主人公以外の登場人物も個性豊かで、かなりの長編にもかかわらず、スムーズに読み進めることができますが、先が気になり過ぎて夜更かししてしまうかも。個人的には、鉱物好きにもオススメしたいお話です。

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Posted by ブクログ

リディアの「妖精だけはいつでもそばにいてくれるの」っていうセリフが頭の中に残る。いつも素直になれなくて、そんなリディアのことエドガーは分かってるつもりだったのにね。ロタの言葉で気づかされるなんて。ほんとエドガーのバカ!なんで大事な時にリディアのそばにいないの!

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2014年07月06日

Posted by ブクログ

ついに片思いコンビであるケルピーとアーミンの初会話の話ですね!
私は、割と最初に伯爵と妖精を読み始めた時はこの2人があまり好きではありませんでした。まぁ、主役の恋敵にあたいするので。ですが、話が進んでいくとなんだか普通の恋敵と異なっていて、恋敵であるはずの相手を助けるとか、だからこそその献身ぶりが分かるというか、本当に大切に思っているのだなと思いました。ある意味では、エドガーとリディアは似てるんですよね~何があっても信じたり受け入れるところが。ケルピーとアーミンは2人とも長い間片思いをしてて、ようやくその本音が出せたり、共感したり出来る相手ができたのかなと思うとホッとしました。

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2014年02月09日

Posted by ブクログ

とうとうケルピーが表紙に登場~(*´▽`*)ノ⌒☆
しかし、こちらのウキウキ感とは裏腹な、本編のエドガーとリディア。
近寄ったようで、すれ違って。
まるで大きな渦潮の中で、互いに手を伸ばしその手を取り合おうとしながら、その次の瞬間、奔流に引き離されてまたぐるぐる流されていくようなもどかしさ。
大事に想うからこそ近づけないなんて。

うぅ、谷さんのいけずー!

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2013年10月15日

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エドガーの昔馴染みという海賊ご一行はちょっと苦手だけど、アーミンのあちら側的な行動にもいらっとくるけど、エドガーとリディアの仲はいいかんじで好き。

相手のことを思いやるようになって二の足を踏み出したエドガーと、かなり前に気持ちが進んでるがために、エドガーの本意を汲み違えて踏み出せないリディア。
いかんじにきゅんきゅんします。

そして、領主館での伯爵の顔をしてるエドガーも個人的にかなり好み。
プリンスの影響はかなり出てるんだろうけど、もとから素養はあったと思う。

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2012年08月29日

Posted by ブクログ

よっしゃあ!!(ガッツポーズ)
今くらいの二人の揺らぎが超御馳走です。

本当は信じてもいいのか、彼を好きになってもいいのかと揺らぎ始めたリディアと、手放したくない、側に居て欲しい、でもリディアを守れるのか、自分の復讐に彼女を巻き込んでいいのかと迷うエドガー。
初読の時も、最初は「魔女の結婚」の方が好みだったなーと思っていたのですが、たぶんこの頃からのめって云ったような気が(笑)

にしてもケルピーは本当に男前だわ。
普段の自分なら、ケルピー×リデァがイチオシでも不思議はないくらいなのに、やっぱりエドガーの背負いつつ立ち向かっていく真摯さにやられているような気がします。
それがあるからこそ、離れきれないリディアに共感して、物語を身近に感じるのかも。

早く結婚式まで読みたいかもー。

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2012年06月06日

Posted by ブクログ

シリーズ第6巻。前回でリディアとエドガーの距離が縮まるかと思いきやすごく切なかった。ケルピーの当て馬感がものすごく好きだ。

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2013年02月07日

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青騎士伯爵エドガーの顧問妖精博士で、エドガーの婚約者ということになっているリディアは、領地で妖精が人間の赤ん坊を丸太や石、ときには妖精の赤ん坊と取り換えてしまう「取り換え子」が起きているらしいことを、依頼人マーサからの手紙で知る。リディアは一人で問題の領地へと向かおうとするが、船に乗った途端に海賊たちに連れ去られてしまう。実はその海賊たちは、エドガーのかつての悪友で・・・。仲間のベティが行方不明になっていると聞いたリディアたちは、村に入って調べようとするが、どうやら青騎士伯爵だと偽っている人物がいるらしく・・・。プリンスの企みなのか?エドガーたちは村長が何かを隠していると感じとる。

レイヴンの「エドガーさま、殴ってもいいですか?」にツボりました。レイヴンが童顔なことを気にしていたなんて!君は十分人間らしいよ(笑)エドガーも今回はカッコいい場面が多かったような気がします。ロンドンに戻るまでにリディアがエドガーとの結婚を了承しなければ諦めるとか、意外とあっさりとした感じもしましたが。いよいよ次巻でどうなるか楽しみです。エドガーがリディアのためにワームと戦おうとするシーンが一番好きです。「ね、倒すしかないだろ?」という言葉にはリディア同様がくっときましたけど(笑)そしてそして・・・リディアからのキス。エドガー、一歩先を越されたね(笑)リディアは天然ながら色気多すぎだと一人つぶやいてしまいました。

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2010年06月19日

Posted by ブクログ

シリーズ6
エドガーの領地で妖精が人間の赤ん坊を丸太や石、ときには妖精の赤ん坊と取り換えてしまう「取り換え子」が起きていると聞き、リディアはひとりで問題の領地へと向かう。一方エドガーのもとには、かつての悪友である海賊たちが押しかけ、仲間のベティが青騎士伯爵に騙され行方不明だというのだが。

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2010年01月16日

Posted by ブクログ

チェンジリング!な話。それだけじゃわからん。あらすじまとめるの苦手です。
エドガーが本気出してリディアを守りたいと思うけどメロウの剣使えないし彼女がすごく好きなのにどうしようと悩んで、リディアはアーミンのことを気にしてどうしても踏み切ることが出来ないで。前に進んだというよりは深く沈んでいった感じ。でも深く沈んで浮上すればそれだけ得るものがあるでしょう、絆が。と思いつつ次巻が楽しみ。
絆が、と書いたけど、妖精に惑わされないためにはお互いをしっかり信じて、強い想いを持って進むこと、というのにすごく惹かれた。いいねー。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

前々作で“生きてたよ〜!”と喜んだのも束の間、アーミンにまた裏切りの気配が…!?
アレが自らの意思なのか、毛皮以外にもユリシスに弱みを握られていてなのかは判らないが、不穏なのは確か。
しかも、ユリシスは青騎士伯爵の庶子の血筋だと言う。
だとすると、彼のあの力はフェアリードクターのモノではなくて、青騎士伯爵の血によるモノなのだろうか?
おまけに、リディアはエドガーに黙ってスコットランドへ帰ってしまうし…。
何だか益々解らなくなってきた(-"-;)

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

巻が進むごとに人間味が増してくレイウ゛ンが愛しいです。
へたれ度が上がってくエドガーも同様(笑)

傷付くのが怖いリディアと、自分の人生に巻き込んでしまうのが怖いエドガー。
こんな二人だからいまいち一歩が踏み出せないんだよなぁもどかしいけどそれがまた…!ね

でも今回リディアからちゅー…!
驚いてるよエドガーよかったね…!涙



「殴っていいですか」
「いいよ」
このやりとりが可愛すぎ……ぱたり

童顔なの気にしてたんだレイヴン…わああ

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

女たらしな伯爵と、乙女なフェアリードクターのお話。毎回ドキドキしてますが、二人の距離はなかなか縮まらず…。
挿し絵も綺麗でとってもお気に入りです。ただ、どちらかというと女の子向けかも??

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

じわじわと追い込まれていく?リディア。

エドガーの友人の婚約披露パーティーに連行されたり、クレモーナ大公の孫娘が出てきたり、チェンジリングやら海賊やらワームやら出てきました。

エドガーの領地のウォールケイヴ村が主な舞台。
フローライトのフレイア。
アーミンの動きがまだ伯爵たちには気付かれていないけど、不穏。ケルピーとのやり取り有。

やっと向き合おうとしたリディアに対し、彼女の運命を変えてしまうかもしれないと不安に思って引いてしまつまたエドガー。

頭を冷やすために、一足早いクリスマス休暇を貰って距離をとったところで以下次巻。

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2013年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ロタ初登場♪ 彼女も結構好き!

信じてもいいのか、好きになってもいいのかと揺らぎ始めたところで、アーミンとエドガーの関係を勘違いして、身を引いてしまうところが・・・エドガーの手を離してしまおうとするシーンは切ない
この行動はひどいと言われればひどいのかもしれない
それでも、あそこで手を離すのはすごく勇気が要ったと思うんよね

妖精だけはいつもそばに居てくれるってのもまた、悲しいよね
にしても相変わらずケルピーの男らしさといったらないね
姿が変わってもリディアはリディアだと
人間界に心残りがあるならいつまでも待つとか
リディアも言ってる通り裏表がない分誠実さは強いよね、エドガーと違って

どことなく自分本位なところが抜け切らないエドガーにイライラしながら、どこまでも他人を優先するリディアに、もう少し自分のことを優先させても・・・って思う
でも二人とも、今までのことがあるからこそ、こうなんだろうなとも思う

にしてもアーミンが相変わらずエドガーを軽く裏切ってる所がね・・・読めません、彼女
その一方で、童顔を気にして手を挙げたくなるレイブンの人間らしさが出てきたところがいいよね このシーンはちょっと可愛かった(って言ったらレイブンの手が挙がりそう笑)

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2012年06月27日

Posted by ブクログ

“「まずい」
ケルピーがつぶやいた。
「おいっ、早く逃げろ、火の気配だ。ワームが火を吹くぞ!」
エドガーはリディアの腕をつかみ、駆けだす。
みんなでいっせいに奥へ向かって走りながら、リディアは背後に、ごうっという奇妙な音と熱気を感じて振り返る。
向こうの方がやけに赤く、そして明るい。
ケルピーが立ち止まる。
「くい止めるからさっさと行け!」
「で、でも、ワームの炎じゃあなたがあぶないわ」
立ち止まろうとしたリディアだが、エドガーはそうさせなかった。
「ケルピー、きみの犠牲は無駄にはしない」
冗談ともつかないせりふをあっさり吐いて行こうとする。
「はあ?やばくなったら逃げるぞ俺は!だからそれまでに、できるだけ遠くへ離れろっての!」”

くっついたり、離れたり。
もどかしいような、それでいて進展しているという。

“リディアには、彼がワームに勝つことが愛情のあかしなのかどうかよくわからない。男の人の理屈なんだろうと思う。
でも、人とは違う能力を持つリディアのために、自分も変わろうとしてくれているのだとわかる。
メロウの剣を使えるようになりたいと願う彼は、リディアの能力を利用するのではなく、本当に守ろうとしてくれている。
気がついたら、リディアは彼の首に抱きついていた。
背伸びして、頬に軽く唇を寄せる。
あわてて離れながら、自分でも驚いて真っ赤になりながら、どうにかつぶやく。
「……死なないで」
「……ありがとう」
からかったり調子に乗ったりするでもなく、そのひとことだけだったのは、彼も、ものすごく驚いていたのかもしれない。”

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2010年06月18日

Posted by ブクログ

レイヴンがなんともかわいい。そして、妖精を切ろうとしたときのエドガーもなんだかかわいく思ってしまった。リディアも正義感が強くなければケルピーと幸せになれただろうに。結構リディアとケルピーはいい感じだと思う。エドガーは・・・仕方ない、がんばれ。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

展開が同じになってきてない…?エドガーに不信感を持つリディア→色々あって結局「エドガーを信じてみようかな…」→でもやっぱり無理かも \(^O^)/ お前らいつになったらくっつくんだ。リディアがエドガーとくっつくなら、私にケルピーくれよ。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ラストの方は、「おい、エドガー、そりゃないだろ」って感じでしたよ…リディアが折角歩み寄りを見せたのに、この期に及んでエドガーの本当の心がアーミンに向いているかもしれないなんて、ちょっと悲しいです。そのアーミンはなにやら怪しげな行動を起こしていて、ちょっと嫌な感じがしますし。
リディアとエドガーがくっついてほしいと願っていたんですが、本当にリディアを思うなら伯爵とより、ケルピーとを応援すべきかもしれないなあと思ってしまいました。

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2009年10月04日

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