澤田瞳子のレビュー一覧
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実に面白かった。後半、物語にのめりこんで、朝の通勤、一駅乗り過ごしてしまった。(笑)
延喜の年号改元の詔の中で、自らのことを謀反人と表現され、そのことに猛り狂った道真が、唐物を、目利きしながら、次第に静かな目に世の中を見るようになる。それと併せて、中央から来た官人が、大宰府の政庁で唐物を密かに...続きを読むPosted by ブクログ -
時は平安中期、藤原道長全盛の時代の話。主人公は仏師定朝と内供部の僧侶隆範。彼ら2人の視線を通じて平安時代の情勢、仏教感、貴族の権謀術数、市井の暮らしぶりなどが描かれています。時は末法の世が近く、平安京の治安は最悪と言っていい状況。その中での仏教の役割とはどいうものだったのでしょう。仏教があるからこそ...続きを読むPosted by ブクログ
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北九州旅行に備えて読んでみた本。
菅原道真のことについて、右大臣まで昇った、藤原氏の他市排斥運動の流れの中で、大宰府に左遷され、その地で死去。後に怨霊となり、天神さんとして祀られるというぐらいしか知らなかったので、参考にと読んでみた。
作者については、これまでも「火定」「龍華記」など何冊か読ん...続きを読むPosted by ブクログ -
「妖怪」と恐れられた元南町奉行の鳥居耀蔵。
失脚し、23年もの幽閉の後、目にしたのは
明治なり「東京」とかわった街の姿だった・・・
老武士の憤懣
能役者たちの矜持
それでも生きていかなければならない人々を描いた良作Posted by ブクログ -
「美しいもの」の役目とは。
置かれた場所で生き続ける。不条理でしんどくても。汚泥を啜って地を這い回ってでも。
夏の雷雨は轟いて、その後晴れる。
天満様にお参りしたくなった。行きたいところが増えるなあ。Posted by ブクログ -
最初の一章を読むのには時間をかけた。
一度ルビが振られた言葉は基本、その後漢字の読み方を覚えねばならぬのだ(そりゃそうだ普通だ)が、人名・平安時代の官職・当時の風俗や唐物、あとは単純に話し言葉であまり使わない漢字(「歔欷」など)に、あまりちゃんと時代ものを読んでこなかった私などは結構苦労したのだ。
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(2023/10/19 1.5 h)
能の曲目8 つを下敷きにした短編集
話のすべてが毒の効いた繋がりの物語
能楽の知識がなくても楽しめる上に
基になった作品にも関心のもてる良作
「鮎」(国栖)
「照日の鏡」(葵上)
の2 作が特に好きPosted by ブクログ -
奈良時代、大仏造立を舞台とした話。
古代と言って良いのか、とにかく言葉(漢字)が中々馴染めずに はじめは苦労して読み進めた。
しかし宮麻呂の作る料理に食欲が刺激される。勝手な想像だけど現代に比べても、かなり質素、素朴なものであろうと思われるのだけど、思わずかき込みたくなる。田舎料理を求めてしまう。
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菅原道真が太宰府に左遷されたあとの物語。
家柄に合わぬ出世(右大臣)をした道真は、貴族からの反発され左遷されるに至った。京への未練と恨みで塞ぎ込んでいた道真のもとに来たのは、「うたたね殿」こと保積と、美貌の歌人小野括子。
道真の人生って、すごくドラマチックだったんだな。
私は歴史ドラマとか全然見ない...続きを読むPosted by ブクログ