澤田瞳子のレビュー一覧
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菅原道真というと、天神様。
藤原時平の謀略で、無実の罪で太宰府に流され、失意のうちに亡くなった文人政治家。
そして、その死後、雷神となり、都を脅かした…。
しかし、それ以外、自分は何を知っているのだろう?
本作では、道真が太宰府に流されてからの日々が描かれる。
面白いのは、道真の目線ではなく、彼を...続きを読むPosted by ブクログ -
奈良時代、天然痘。
病を持ち込んだと罪悪感に苛まれるもの、
流行を食い止めようと必死な医師、
流行に乗じて儲けよう、流言で混乱させようとするもの、
疫病への恐れ、不安、怒りから、混乱に巻き込まれ暴徒と化す民衆。
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京都人として「あ~あれね」、というローカル事情がつらつらと書かれていて楽しく読めた。
あとがきのこの一文が京都の歴史をうまくまとめているかと。
それらの出来事を眺めるに、結局京都に暮すとはそういった様々な変化を愛するということと同義なのかもしれないと思う。
よそさんもぜひ読んでみては。Posted by ブクログ -
澤田先生得意の奈良時代。しかも設定は大仏造成所。この時代は人よりは知っているつもりだが、知らないことが多く、全てが新鮮に感じた。
解説にはホームズとワトソンとなったが、ミステリ(謎)自体はそんなに複雑なものではない。その前後に見え隠れする時代の特殊性、過酷な環境などが物語を盛り立ていると思う。蝦夷...続きを読むPosted by ブクログ -
幕末よりもっと昔の平安時代とかの歴史小説の方が好きかも
まぁこの小説はピカレスクロマン(ダークヒーローもの)だったからかもしれないけど。
とにかく読みやすくて面白かった。
登場人物が全員クズなんだけど(唯一康明だけは光だったかな)
女の人怖いよ〜Posted by ブクログ -
ナツイチのノベルティ欲しさで買った一冊でしたが、本当に面白かったです。
徹底的に史料を読み込まれた裏付けによって書かれた物語は映像化して、もっと多くの人達に知って貰いたい位です。(道真は野村萬斎さんかな。ただ、平安時代はヒットしないか。)
いつの時代にも通じるテーマで、読後感もすっきりでした。
他の...続きを読むPosted by ブクログ -
太宰府に左遷された道真は
毎日毎晩悲嘆に暮れて見る影もなし。
お相手役に任命された保積は
噂の文人に憧れていたものでショックを隠せない。
ところが同じく過日の道真を知っている
歌人の恬子が道真の文具好き心をくすぐって
博多津に連れ出してみたら…。
え〜、こんな道真、嫌っす。
と思いながら読んでいく...続きを読むPosted by ブクログ -
(Yodobashi電子書籍版)
なるほど、下巻はかなりフィクション色が強くなるのか。歴史とはかけ離れてきている部分がちょっと引っかかるけど、面白さは増す。これが奈良時代と思われるとちょっと困るけど。その時代らしさをまとったパラレルワールド小説としては一気に読める面白さ。まあでもこの著者の奈良時代物...続きを読むPosted by ブクログ