小谷野敦のレビュー一覧
-
まあ悪くない本だと思ふが
明治以降の人気だった小説家については勉強になった。かういふ平易に書いた本はなぜか評価は低いのだが、地味で情報ばかりに感じるからかもしれない。私はなぜかこの著者の文章は堅苦しくなく、すらすら読める。
むしろベストセラーの動向についてはあまり立体的につぶさに分析できてをらず...続きを読むPosted by ブクログ -
このくだらない感じで盛り上げてくるところは好きなもので、ぶっちゃけ出てくる学者連中のほとんどは名前も知らんがなってなとこだけど、勢いで楽しめる。自慰行為というものに対して大っぴらに語れない程度にムッツリでも嫌いではないという場合においてはこの本を一人で読みながらニヤニヤするのが吉でしょう。
とは言え...続きを読むPosted by ブクログ -
著者の本ではまとまってゐるほう
意外と論理的に書いてあって、なるほどと思った。最後のあとがきで、実は著者自身も悪者俗物なのではないかと思はせる。
しかしこの本に怒ってゐるのは、金井美恵子の文章教室と同様に、バカや俗物だと分類されて不愉快になった人物ではないだらうか。
私も一種の文学俗物、知的俗...続きを読むPosted by ブクログ -
小谷野氏のエッセイとして読んだ感じですかねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
「もてない男」も読んだんですけれども、何も覚えちゃいない…僕的にはこの作品の方が面白かったような気がしなくもないですねぇ…。
便所飯ですか…僕はしたことありませんけれども…てか、僕が学生の頃にはこのような単語は...続きを読むPosted by ブクログ -
おもしろかった。突飛な意見もあるが、私には著者の意見は的を射てゐると思った。高校の時に買はされ、教科書で読まされたこゝろはつまらなかった。昔私は、自身にとってつまらなかったり理解できなかったりしても良い作品はあると思ってゐた。いま考へると自己欺瞞だったのだらう。書き方がいやといふ他人の感想も解るが、...続きを読むPosted by ブクログ
-
著者が鋭い口調で誤用されている日本語を喝破していく一冊。「自作自演」や「大盤振舞」など、私も誤用していた言葉があったので大変勉強になった。
「看護婦」のくだりは"爆"笑した。Posted by ブクログ -
歴史を語るにあたって著者の主観が大いに入っていてかえってわかりやすくなっている。
宣教師たちはヨーロッパでは磔刑にされないので秀吉によって磔刑に処されてさぞ喜んでいただろうとか笑える。
各章でさまざまな歴史本がさらさらと紹介されていて、ガイド本としても優れた一冊。巻末にまとめてほしかったなぁ!
し...続きを読むPosted by ブクログ -
小谷野氏の代表作「もてない男」の続編。ざっくり言えば女性にもてないことを根源とした恋愛論、女性論であるが、著者の主張には肯首できる部分とそうでない部分があるものの、論旨は明解で面白い。要所要所で著者の実体験を記しており、それらに裏打ちされた主張は単なる言葉の羅列よりも重く感じる。Posted by ブクログ
-
正直、眉を顰める向きも少なくないんじゃないかって内容ではある。でも、それは本作者に関しては折り込み済みな訳だし、ここで目くじら立てても仕方ない。という訳で、個人的には純粋におかしみました。これをかいているときの著者と、今の小生がちょうど同い年ってのも奇遇で、より楽しめたって部分もあるのかも。とはいえ...続きを読むPosted by ブクログ
-
色んな文学作品にかこつけてのモテ論。ところで、気付けば本筆者の作品を結構読んでいる。今回もそうだし、毎回その主張に対しては首を傾げる部分が少なからずあるんだけど、どこか惹かれてしまう。題材の求め方が秀逸なんですね。巷の恋愛論なんて全く興味ないんだけど、上記の理由で本作も紐解くことに。相変わらず独特の...続きを読むPosted by ブクログ
-
高名な小説家のスキャンダルが下世話でよかったのだが、作品についてとてもあっさりと評価を下しているところもよかった。有名なだけで実際読んでも全く面白くない上に、読んでないことでなんだか後ろめたいような気持ちを抱き続けてしまうことがあり、このように言ってもらえると助かる。Posted by ブクログ
-
いつも思うのだけど、なぜ小谷野敦は全方向に敵を作るような書き方をするのか。
推理小説嫌いと言いながら、それなりには読んでいるのだ。
そしてほぼボロクソにけなしている。
嫌いなら読まなきゃいいのに。
彼は純文学の人だ。
だからトリックのためにストーリーやら人物造形やらが不自然にゆがめられるのが許せ...続きを読むPosted by ブクログ