小谷野敦のレビュー一覧

  • 面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる
    著者の読書エッセイに近い内容で、必ずしも勉強法の本とは言えない。本書で提示されている「リスト化」「記号化」「年表化」という方法論自体は、自分の勉強法と通じるものがあったので共感はできたが、著者のそれは自分よりかなりアナログで非効率的なもの。古典的名著は内容をザッと把握していれば実際に読まなくてもいい...続きを読む
  • 頭の悪い日本語
    小谷野敦さんの新著ということで衝動買い。しかし、小谷野節は弱めか。
    なかなか雑学的・ウンチク的参考にはなった。
  • 評論家入門
    「入門」なんて書いてありますが、あんまり実用的な役には立ちません。つーか、小谷野敦ですから。まともに「どうやったら評論家になれますか」なんてこと書いてあると期待するほうが間違いでしょ。『もてない男』のあふれるルサンチマンがここでもちゃんと炸裂してるので、あの鬱屈芸が楽しめる人にとっては買い。
     評論...続きを読む
  • 日本人のための世界史入門
    作者が自分の歴史知識を羅列したような本で、中身の濃淡がひどい。
    作者も歴史はだいたいでいいと言ってて、それはそうだと思う。
    ただ、こんな内容で本にしちゃうのはどうかと思う。
  • 面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる
    つらつらと書き流したような本。
    東大教養学部比較文学の様子や著者のライフヒストリーが面白かったです。
  • 性と愛の日本語講座
    恋愛にまつわるさまざまな言葉の歴史をたどることで、性と愛に関する人びとの意識の変遷を浮き彫りにする試みです。というと、言説史のような手法を連想するかもしれませんが、著者の立場は構築主義的というよりはむしろ実証主義的と言っていいように思います。とくに、第5節「愛の告白」は、著者の抑制的なスタンスに、ち...続きを読む
  • もてない男 ――恋愛論を超えて
    西欧文学や近代日本文学に関する薀蓄を傾けながら、モテない男の立場から、恋愛するのが当たり前のような風潮の現代を生きる苦しさを論じた本です。

    各章の末尾に詳しいブックガイドが付されていますが、基本的にはエッセイであり、著者自身が述べているように「義憤」ではなく「私怨」で書かれた本です。「そりゃ、大学...続きを読む
  • 評論家入門
    評論家になるためのマニュアル本というスタイルで、著者の評論理解が語られています。

    歴史的実証的なアカデミズムの手法によるところが8割、そこからはみ出したひらめきによる部分が2割というバランスが、評論のあるべき姿だと著者は考えています。つまり、学術論文としては実証性や厳密性に欠けるところがあるけれど...続きを読む
  • 帰ってきたもてない男 ──女性嫌悪を超えて
    『もてない男』(ちくま新書)の続編。前著は、文学作品の中から題材を引っ張ってきて議論を組み立てるという方法で書かれていましたが、今度はより直截に著者自身の考えが語られています。同時に、前著に対して寄せられた批判への応答もなされています。

    そのほか、かつてテレクラに電話を掛けたエピソードを告白したり...続きを読む
  • 面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる
    小谷野節やや低調。物足りなさが残ります。
    それと、書名から連想する中味とはかなり違い、単なる小谷野さんの「私はこうやって勉強してきた」という遍歴のような内容。「脳」の話とは関係ない。(これは出版社が勝手につけた書名らしく、出版社が悪い)
  • 日本人のための世界史入門
    世界史入門というよりは、世界史を枕にしたエッセイみたいなもの。
    歴史的事実の記述よりも、吉本隆明がこけおどしだとかバイユーがへたくそだとか、脱線した話が面白い。

    ま、僕のようにこういう「小谷野節」を楽しめるのなら良書だろうけど、ほんとに世界史(の概要)を知りたい人には不満だろうな。
  • 面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる
    タイトルと内容が一致していないので、騙された気になる。
    (著者がつけたわけではないようだが)

    小谷野敦のファンなら、彼の情報整理法とともに彼の読んできた本や考えてきたことが見れて楽しいと思う。

    言いたい放題に書いているので(ちゃんと説明はしているが)、「へーそうなんだ」とか「私は違う風に考えてた...続きを読む
  • バカのための読書術
    たいがいこうして、「自分はバカだから」として語る人って狙ったようにトーダイなのがもううんざりなのだが、この人もごたぶんに漏れず、である。はいはい。日本の最高学府出身者はどうしてこう、いやらしい卑屈さを持っているのかぶつぶつ。なんて文句を言いつつもこの人の文章、割と面白いという噂なので仕方ない。しぶし...続きを読む
  • 私小説のすすめ
    「私の本が売れないのはどう考えてもお前たちが悪い」ということ?次々に標的となるフェミニストがかわいそう。
  • 『こころ』は本当に名作か―正直者の名作案内―
     海外文学には興味があるので、博覧強記の小谷野先生の案内は非常にためになる。
     小谷野先生の偉そうな物言いは、ファンの私には心地いいものですらあるのだが、一つだけ、さすがに「許せない」と思うことがある。それは181頁3~8行の記述だ。こんな失礼千万なことを、しかも推測で書くとは、どういう良識を持って...続きを読む
  • 日本人のための世界史入門
    酷評が多いのは不思議。面白かった。
    歴史を舞台にした映画や歴史小説をたくさん紹介してくれているのもいい。これらは取っ掛かりとしてはとても役に立つし面白い。
  • 日本人のための世界史入門
    「だいたいでええんや」後書きにあるように、割と大体に書かれています。読み始めはだから「いいかげんな本だな」と感じました。しかしながら、世界史をきちっと勉強しようと思ったら、大変だし挫折してしまう方も多いのだと思います。そんな世界史嫌いになってしまった方には、今一度興味を持ってもらうことのできる面白さ...続きを読む
  • 日本人のための世界史入門
    国際ニュースを理解する上でも、旅行や仕事で現地に行った場合でも、その国の歴史を知らないというのは、恥ずかしいことだなあと痛感しています。
    なので「世界史」に関する書籍も定期的に読むようにしています。
    この本は、日本人向けに、世界史をわかりやすく紹介した入門書。
    「皇帝とは?王とは?」から始まり、「中...続きを読む
  • 日本恋愛思想史 記紀万葉から現代まで
    フェミニズム、江戸時代礼賛の傾向に辛辣な批判、だけでなく文豪や有名な学者を次々にバッサリ。人のケンカは見ていて楽しい。むむっ「源氏物語」より「めぞん一刻」への言及のほうが多いぞ。アッパレ。
  • バカのための読書術
     著者のウィキペディアが、散々な書かれっぷりだったので覚悟して読みました。オレ様話全開で、他の批判ばっかりしてるのか、と思いきや、まったくそういうことはなく、褒めるところはしっかり褒めていて、とても参考になりました。