屋敷久恵 - 震災ドキュメント(NextPublishing)作品一覧

  • 子どもたちに伝えたいこと~阪神・淡路大震災の被災経験から~
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    阪神淡路大震災。 震度7の直下型地震。 突然、襲われた非情なほどの揺れは、町を無惨に壊滅させた。 身を包む服も、タオル一つさえ持ち出す時間を与えてくれず、どこかから起きた火の手は、我が家諸共、住み慣れた町を焼け野原に変えてしまった。 途方にくれながら、寒さに震え、我が家が燃える火にあたり暖をとる。 なんという光景だろう…。 何もかも失った私たち家族。 でも、本当に大切なものはより強く、深く、手に入れた。 人は何もかもを失ったとき、本当の人の優しさに触れることができるのかもしれない。 震災のとき、私はたくさんの方に助けていただきました。 親、きょうだい、ご近所の方、同僚、友人…中には、ただの知り合いから、家族のような関係になった方など、本当にたくさんの方が私たち親子を支えてくれました。 物質的なものは全て焼かれ、失ってしまったけれど、人間にとって、一番大切なものは、物ではなく、人と人とのつながりなんだと、噛みしめ、そして手に入れ、確かめた思いでした。 人間関係が希薄になっていると言われる現代ですが、本当に大切なものは、時代が変わっても、変化するものではありません。 ともすれば、友達と遊ばず、ゲームで遊ぶことを優先しようとする現代っ子たち。 習い事に忙しく、本気で友達とケンカができない子どもたち。 自分の気持ちを押さえ込み、よい子であろうとしている子どもたち。 もっとのびのびと遊ぼうよ! そして、いろんな友達作って、ケンカして、笑って…。 人とつながる幸せを実感して欲しい。 きっと、それがあなた達の心の金メダルになると思います。

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