検索結果
-
1.0結婚相談所でバリバリ働いていても、自分の結婚のほうはちょっと考え中。そんな日常を送る羽鳥亜津紀にも、意中の人がいないわけではない。知り合って5年になる槇野一太郎は、エリート・サラリーマンを辞めてログハウス作りの専門家になった男だ。仕事にやりがいを感じているらしく、亜津紀と会ってもどこか素っ気ない。勿論、将来について話し合ったこともない。このままお互いに、なんとなく年齢を重ねるだけなのだろうか? 長いあいだ停滞していた2人の関係は、しかし嵐の夜に大きく動きはじめるのだった。巻頭におさめられた短編「男はいつもロマンチック」は、心の機微を描くラブストーリー。以降には、ひょんなことから恋愛の行く末を予知できるようになった女性・星川ありすの物語「アリスの部屋」他を収録。全部で6つの短編がお楽しみいただけます。
-
-
-
-伯母からの再三の要請に根負けして、一度はお見合いすることにした史子。相手の高瀬は柔らかい物腰のお医者さんで、第一印象は悪くない。しかし彼はお見合いの途中で眠り込んでしまい、史子の父親をひどく怒らせてしまう。はじめてのお見合いはさんざんな結果に終わるが、伯母も父親もこれで諦めてはくれなかった。研究者やエリート・サラリーマン、青年実業家などなど……。続々と現われる花婿候補たちに、史子は少しもときめきをおぼえないまま。理想の相手が見つからないまま、時間だけが過ぎてゆく。結婚という大きな決断は、一体だれのためにするものなのか? 表題作はお見合いからはじまるラブストーリー。ひたむきに運命の相手を探す、4人の女性の4つのお話です。
-
-母親が、突然の交通事故!? 夢破れて都会でアルバイトをしていた藤巻留奈は、大急ぎで病院に駆けつけた。命に別状はなかったものの、どうも実家はトラブルの種を抱えているらしいと気づく。留奈の家は小さな旅館「竹林亭」を経営しているのだが、その敷地を狙い大手リゾートホテルが動き始めたのだ。地元の有力者や不動産屋も強引に立ち退きをせまる。理不尽なことが放っておけない留奈は、いつのまにか旅館のために粉骨砕身して働くことに……。年をとってもいまだに女将として貫禄を失わない祖母・富美や、家計を切り盛りする母親の十和子、そして超一流の料理人である玄さんが留奈の心強い味方だ。だが、時代の波にあらがうのは容易なことではない。相次ぐ厄介なトラブルに、「竹林亭」は耐え切れるのか!? 魅力的なキャラクターが次々に登場する、傑作旅館コメディー!
-
3.0知行と緑はお互いに惹かれあい、想いを積み上げ、ゴールイン間近となった熱々カップル。幸せいっぱいの結婚式へ向けてこれから準備をすすめる……はずだったのだが、思わぬ障壁が現われた。それは知行の母親、さゆり。和服に身を包んだ落ち着いた雰囲気の彼女は、新婦の良き理解者になるかに見えた。ところが、集まった家族の前でハッキリと結婚に異を唱え立ち去ってしまう。親子仲が悪かったわけでもないし、緑のあいさつはごく丁寧なものだったはず。どうして、結婚してはいけないんだ! 混乱し、途方に暮れる知行。だが、より深いショックを受けていたのは緑だった。自分に何か落ち度があり、人から好かれないのでは…? 心は沈み込み、思い描いていた夢は砕けて消えてゆく。表題作「結婚反対」は、ゆれ動く気持ちを描いたショートストーリー。《その他の収録作》小説家の妻となった元・編集者の奈月。さあ、これからは蜜月の日々…と思いきや、夫の家族が次々と家に転がり込み、新居の人口は膨れ上がる。奈月は妻として自己主張できるのか!? (「桜家御一行様」より)。
-
-電機会社でデスクワークをしている寿々子(すずこ)は、怒りと悲しみで頭が一杯だった。心から愛し合っていると思っていた相手が、あっさりと別の女の子と結婚するという。しかも、結婚しても寿々子との関係は続けたいと言い出した。こんなつまらない、身勝手な男に運命を感じていたのか。自暴自棄になった寿々子は、思い出のバーに飛び込み、隣に座った男に一夜限りの関係をもちかけてしまう。いまの自分は「スプリングセール中」だから、という投げやりな台詞とともに。だが、男は意外な態度でそれに答えるのだった。表題作は失恋からはじまる劇的なロマンス。<その他の収録短編>青子は勤続7年で仕事一筋、後輩の求愛にも応じない。だがある日転機が……「青子さんがキャリアウーマンになったわけ」)。姿を消した飼い猫の代わりにやって来たのは、ユーモラスな美男子だった!?(「キャット・ボーイ」)。
-
-ばらばらの外見と性格、だけど不思議に気が合う翠たち4人組の共通点は、女であることと、25歳であること。人生の岐路に立たされていると感じる者もいれば、いたってマイペースに日々を過ごす者もいる。ニュースキャスター・翠は日々の仕事に精を出す一方、同僚との微妙な関係が気になる。彼は良妻賢母を絵に描いたような、ごく家庭的な女性が理想らしい。となると、仮に結婚しても仕事を辞めるつもりのない自分は、花嫁候補にすらなれないのだろうか? 恋人でもないのに、やるせない思いに捉われた翠は……(Part1)。実力は十分だがプロというわけでもない、そんな半端なジャズシンガーとして気ままに生きている女・まどか。世間のしがらみから解放されているかに見える彼女も、男性のことになると不安定な感情をさらけ出してしまう。やがて転機が訪れて……(Part2)。それぞれの事情と感情を描き分けた全4作品を収録!
-
5.0ニューヨークでひとり、新しい生活をはじめることにした万里恵。同じアパートに住む日本人・石谷と次第に打ちとけてゆく。だが、画家を自称する彼の部屋には白いキャンバスばかり。石谷は創作ではなく、人妻と関係を持つことで収入を得ていた。いっぽう、万里恵も夫と別れて目標を失ったまま。屈折した想いをいだく2人は、寄り添いつつ前へ進んで行くが……。表題作は摩天楼のもとで繰り広げられるラブストーリー。《その他、収録作のあらすじ》人気番組のニュースキャスター・楳子(うめこ)。仕事に意欲的だが、ひとつ心配事があった。それは、ひとり娘・優のこと。もうじき5歳になる彼女には、父親がいない。いや、正確にはいるのだが、彼の世話になるつもりはさらさらない! 意地っぱりなキャリアウーマンは、やがて重大な選択を迫られることに…(『さよならのあとに』)。大人の女性を主役にした4編を収録!
-
4.5かつて手痛い失敗をして、はや10年。結婚については、もう興味が沸かなくなってしまったバツイチ女性・実奈子。しかし、職場の同僚である大堀の人柄に、なんとなく惹きつけられるのも事実。お人好しで要領が悪い彼は、放っておけないオーラを発散させているのだ。あれこれと世話を焼くうちに、過去の結婚では得られなかったあたたかな気持ちを感じはじめて……(「実奈子の場合」)。事故で夫を失った佳奈江。雑誌編集の仕事に没頭し、新しい恋をする気持ちの余裕はない。だが、身近な人物も同じような喪失感を抱えており……(「佳奈江の場合」)。一度は決めた人生の伴侶と、それぞれの理由で別れてしまった女性たち6人。彼らが再び結婚を意識しはじめたとき、すてきな物語が紡がれてゆく。再婚をテーマにした6本をおさめた作品集です。また、巻末には独立した短編2本を併録。神奈幸子先生が描き分ける多彩なショートラブストーリーをお楽しみください!
-
-ピアノに情熱をかける少女・マイラ。パリ音楽院の2年生として日々、練習にうちこんできた。この夏、著名なピアニストのもとで修行をさせてもらえる運びとなり、ひとり西ドイツへ向かう。そこで出会ったのは、自分よりもはるかに強い意志をもってピアノに取り組む青年・アレクサンドルだった。彼は独創性に富む弾き手であり、ピアノに関してはどんなことでも妥協しない。ライバルのベルナールにも、面と向かって痛罵を浴びせた。しかし、強すぎるこだわりはやがて悲運を呼びこんでしまい……。マイラは、彼の支えになるべく想いを打ち明ける。才能のきらめきを描写した表題作『星のレクイエム』をはじめ、牧場での恋物語『グリーングラスの夢』など3つの作品を収録! 神奈幸子先生が描くピュアな作品群をどうぞ!!
-
-
-
5.0アイドル・西森麻里子は、風祭史記と電撃結婚をし、一躍世の中を騒がせることになった。だが、麻里子には一抹の不安があった。それは、史記の好みは自分なんかではなく、その《優しさ》は取材向けの偽りのものであったのでは……ということだった。2人は理想のカップル。絵に描いたような私生活だ、ともてはやされるこの環境。だが麻里子は、自分が望んでいた生活ではないと苦悩する。自分が結婚をしたのは、人気を利用するためじゃない、史記はそんな悪い人じゃない。そう信じ、麻里子は史記を理解しようとしていく。史記もまた、次第に麻里子の対して正直になっていく。本当の幸せってなんですか? 神奈幸子先生が描く、女性が幸せになるための1冊です!
-
5.0ごく普通に働き、なんの変哲もない毎日の生活を送っていた可織。しかし、仕事とプライベートでのトラブルが相次いで起こり、いつのまにか上司を脅迫して500万という大金を手にしていた。自分のしでかしたことに震えおののき、逃げるように車に飛び乗った可織。これからはもう、いままでのようには暮らせない。上司の復讐や警察の目から届かない場所へ、早く逃げなくては! 可織はあてどなく車を走らせるが、途中で夫の暴力から逃げ出してきた亜也子とその娘・美保に出会い、行動を共にすることになった。やがて3人は、ひっそりと静まりかえった村にたどり着く。そこでは都会では失われた自然と寄り添う暮らしが残っており、それぞれの事情を抱えた人々が生きていたのだった……。いつかは消失してしまう農村での、夢のような体験を描いた連作短編9話を収録! 神奈幸子先生が描く、心に沁みる人間ドラマをお楽しみください。
-
1.0「自分勝手で思いやりに欠けたサイテーな男」。紀史子が別れた夫の進也に下す評価は、5年が経った今でも容赦がない。友人からは未練があるのではないか、と勘繰られるものの、自分ではキレイさっぱり清算したつもりでいる。ところが、酒席で前触れなく本人に再会するや、それまでの冷静さを失ってしまうのだった。相手は憎たらしいくらいに落ち着き払い、一緒に飲みましょうと提案する余裕っぷり! 紀史子は困惑しつつ帰ろうとするが、進也は帰路を共にし、いまも変わらず愛していると打ち明けてきた。今さら何を言おうとも、失った時間は戻らないのに! 向かい合った2人は、ふたたび歩み寄ることができるのか? 進也は紀史子の言動から、離婚したほんとうの理由に思い当たるのだが……。表題作は時間の壁を乗り越える、力強いラブストーリー。この他も陰影豊かな大人の女性の恋の話、全6編を収録!