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-タリンは出会ったばかりの男性から、臨時の秘書にならないかと誘われて驚いた! ケイドと名乗るその男性は、たくましく魅力的な容貌をもち、タリンの記憶ではゴシップ誌をときどき賑わせている金融界の大物だった。彼は海辺で火事を発見したタリンの窮地を救ったあとに、夢のような申し出をしてくれたのだ。喜ぶタリンはこの時、想像もしていなかった。ケイドが最愛の弟を自殺に追いやったのがタリンであると疑い、真相を突き止めようとして近づいてきたのだとは…。
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-いわれなき蔑みは、 欲望の言い訳にすぎない。 アンナはスコットランドにある小学校に面接を受けに来た。 終始なごやかに進み、採用も決まりかけたとき、 遅れてきた男性面接官の姿にはっとする。 驚くほど魅力的なその人は、チェーザレ・アーカート。 壮麗な城を持つ地元の名士で、世界的にも有名な実業家だという。 だが彼はアンナを見るなり血相を変え、嫌悪もあらわに不躾な質問をし、 巧みに彼女を不採用へと導いた。 初対面なのに、彼の顔に浮かぶ憎しみはいったい何? 呆然とするアンナは知る由もなかった。彼が人違いをしていることを。 彼の親友を誘惑した、とんでもない悪女だと思い込んでいることを! ■よく似た別の女性に間違われたせいで不採用になってしまったアンナ ですが、ひょんなことからチェーザレの城に滞在することになります。 広い城の中で何故かよく鉢合わせをし、そのたびに火花を散らす二人。 まるでアンナを見張っているかのようなチェーザレですが……。