安倍杏子 - MIRA文庫作品一覧

  • 哀しい嘘
    3.0
    エミリーはデート相手が麻薬の密売に関わっていることを知り、警察に駆け込んだ。すると、その情報は予想もしなかった作戦へと進展した。捜査官が彼女の兄に扮して麻薬取り引きの現場に潜り込むというのだ。しかも今から二週間、当の捜査官と同居しなければならない、と。うちにはベッドルームが一つしかないのに……。エミリーは不安を覚えつつも協力することにしたが、兄役の人物を見た瞬間、頭が真っ白になった――それは、7年前、まだ18歳だった彼女の身も心も奪ったすえ容赦なく切り捨てた男、ジム・キーガンだったのだ。
  • 希望への旅人 危険を愛する男たち VIII
    3.0
    目を開けたとき、男はひどい頭痛をおぼえて見知らぬシェルターのベッドに横たわっていた。だが鏡を見た瞬間、痛みは消え去った。自分の顔に見覚えがなかったのだ。周囲の人々がミッシュと呼ぶこの男は、頭に銃弾の痕があり、見るからに危険そうな顔つきをしている。いったいおれは何者なんだ? 彼は所持品を手がかりにしてある牧場にたどり着いた。雇い入れてくれた支配人レベッカは愛らしい顔に彼への信頼を浮かべている。しかし彼には──ブーツの中に拳銃と札束を隠し持っていた男には、彼女に惹かれる資格さえなくて……。
  • とらわれのエンジェル
    -
    ある夜、カリーは暴漢のグループに襲われた。警察に救われて事なきを得たが、犯人のうちの一人、カルロスという名の恐ろしいほど澄んだ瞳を持つ男のことが頭から離れず、事件のあとも毎晩のように彼と愛し合う夢を見た。半年後、とあるレストランで端正なタキシード姿の紳士を目にし、見覚えのあるその横顔に彼女は息をのんだ。あれは間違いなく、カルロスだ。カリーはみずからの秘めやかな夢想をかき消し、この場に犯罪者がいることを周囲に知らせるため、彼に歩み寄った。そして今にも叫ぼうとした瞬間、彼の唇に口をふさがれた。

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