ハーレクイン・ロマンス小説 - 虹海美野作品一覧

  • 十年後の僕は、あの時のまま君を想っています
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    十五歳の春、僕は君に恋をしました。 君にとても好きな女の子がいるのを知ったのに。 君の好きな女の子は、僕の親友になり、そして、密かに僕を愛し始めました。 まさか、誰よりも好きな君を唯一傷つけたのが、彼女が僕を好きかも知れないという噂になるとは思ってもいませんでした。 「僕には他に好きな人がいるから」と君に伝えたのは、君にとっては誤解を解く言葉で、僕にとっては、決して届かない君への告白でした。 そして、僕は今でも君に想いを伝えないまま、君を想い続けています。

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  • 背徳の憧憬
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    ……僕は叶わない恋をしていました。 染みるような声で歌う一人の男性を僕は忘れられませんでした。 あの人に重なるキーワードを探し、代わりになる人を求め、付き合い、そのたびに続かないと知りつつ、僕は偽物の恋を繰り返すのです。 そんな僕を好きだと言ったのが、僕らのバンドのライヴに来た沙良でした。 眩しいくらいに真っ直ぐな女の子である沙良に、僕はこれまでの恋を打ち明けず、沙良を大切にしようと決めました。 そのすぐ後に、僕の永久就職、主夫が決定することになるのです。

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