【感想・ネタバレ】レイワ怪談 十六夜の章のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年05月27日

一話目と二話目は悪いけど笑ってしまった。
一話目 イヤンエッチ
二話目 後ろのカメラを女性の覗き込んでる姿を想像したらシュールすぎる

0

Posted by ブクログ 2022年01月23日

友達の佐藤が、塾の帰りに看板につられて変な場所に迷い込んだらしいんだ。それが、佐藤家の葬式会場だって。佐藤なんて名字全然珍しくないけど、なんだか不気味だよな。でも、本当に不気味なのはそこから先だったんだ。

***

レイワ怪談早くも4冊。既刊が全5巻なのでやっと追い付いた!3月に新刊が出る様子な...続きを読むので、この後最後の一冊を楽しんで新刊に備えたいところ。さて、巻によって怖さが違うレイワ怪談シリーズであるが、この度の巻はなかなかに怖かったのではないだろうか。一話感動する話か……。と思っていた話が実はそうじゃなかったとか、事故物件の話とかがあり、なかなかのボリューム。純粋に幽霊がでてきて怖い話や、不可解で気味の悪い話などいろいろな怪談話がズラリと綴られていた。今回は別の話と繋がっていたりと少し凝った作りになっていたのもおもしろかった。お気に入りの話は「お葬式」、「深夜2時、着信アリ」、「事故物件」。

「お葬式」は塾帰りに語り手の友人である佐藤くんが遭遇した奇妙な葬式の話。塾帰りにふと目に入った「佐藤家葬式」の立て看板。看板はどうやらどこかの佐藤さんの葬式会場へ案内する看板のようだ。
珍しい苗字ではないが、何となく気持ちの悪さを感じたと語る佐藤。しかし、好奇心が勝ったのか、看板を追ってその先を目指してみることに。誘われるように看板を次々追って、たどり着いた葬式会場で、なんともいえぬほど居心地の悪い葬式が行われていたという。 これはなかなかに気持ちの悪い作品。オチが一番怖いのと、ネタバレなので詳しくは話せないが、佐藤くんがたどり着いた先で見たものにぞっとした。思わず鳥肌が立つほどに。この奇妙な出来事を語り手に教えてくれた佐藤くんは一体全体どういう因果でここにたどり着いてしまったのか。
ある意味での未来視のようなものなのか、それともたどり着いてしまったがゆえに迎えてしまった結末なのか。でも、もし未来視なら参列者の薄気味悪さが意味不明だし。怖さで言えば後者の方が恐ろしいが、果たしてどうだろう。佐藤くんは、看板に誘われ、一体全体どこへ迷い込んでしまったのだろうか……。

「深夜2時、着信アリ」は、亡くなってしまった親友から死後も送られてくるLINEメッセージをめぐる怖い話。深夜に突然亡くなってしまった親友が、自分がなくなったことに気づいていないのか、はたまた寂しさを紛らわせるためなのかLINEメッセージを送り続けてくる。内容は、真夜中にもかかわらず「今から会えないか?」という内容。初めは恐怖心が勝っていたが、回数が増え、生前と全く変わらぬ様子に慣れてきたのかだんだん、他愛のないものだと思う様に。ただメッセージを送って来るだけで、害はなさそうなのでスルーしていた語り手だが、後々にその選択が誤りだったと思い知る羽目になる。 この話は、何となくいい話風で終わるのかなとか、誘いに応じない語り手にしびれを切らした親友が襲ってくるのかなと思っていたが、オチを読んでびっくり!やっぱりこの話もオチが重要なのでそこは割愛。しかし、思い込みというのは怖いというかなんというか……。この一連の恐怖を生み出しているものは、何というか連鎖する呪いのようなものなのか?語り手が最後にいろいろ考察していたが、もし語り手の考えていることが正しければ、一番初めの始まりはどこだったのだろう? 友人の前がいたのか、友人が始まりなのか。どこからが始まりだったとして、何が原因で個の連鎖が始まってしまったのか……。非常に疑問が多く残り、多くが語られない話。だが、だからこそ様々な可能性が考えられ恐怖が増幅された。真相は気になるが、それ以上先を語り手が話すことができるのだろうか?

「事故物件」は語り手の住む部屋で起った奇妙な出来事を発端とした恐怖。職場から仕事の疲れを引きずりながら帰宅していると、住んでいるアパートの一室に電気がともっているのが目に入った。明かりが漏れ出るカーテン越しに誰かが身を躍らせている。なんとなしにその光景を見ていると、ふと、あそこは私の部屋ではなかったかという気がしてくる。しかし、自分は一人暮らしで、電気は消して出勤している。
誰かいるはずがないのだ。だとしたら泥棒だろうか……。ありえないと思いがらも、緊張しつつ鍵を開けるとドアは確かに施錠されており、電気もついていない。気持ちの悪さは胸中に残っていたが、やはり先ほどのものは見間違いだったのだと、思い直し部屋に入る語り手であった。しかし、それを皮切りに語り手は恐怖の日々に引きずり込まれる。 大好物の事故物件モノに思わずにっこり。内容は到底にっこりできるようなものじゃないけれども。語り手の部屋で帰宅時間帯に繰り広げられる、カーテン越しの影絵。
踊るように、暴れるように動きまわるその様子は不気味そのもの。不審者か、ストーカーか泥棒か。様々な可能性を考えたが、語り手が部屋につく頃には部屋の電気も消え、鍵もかかっていていままで人がいたような気配もない。それが輪をかけて不気味で気味が悪くて仕方がない。会社の同僚と様々な可能性を考えては消し、考えては消しを繰り返す中で、正体は幽霊であり語り手の住む家は事故物件ではないかと言う結論に至る。その結論に至ってから、展開はまさに急転直下。驚く間もない程のスピードで話が進んでいった。
同僚が事故物件のデータベースで調べた結果、やはりそうであったらしいが、どの様なことがあったのかは語り手が聞いても教えてくれず、「早く引っ越した方がいい」というばかりだった。最初は冗談めいた態度で事故物件かも、と言ってた同僚が頑なに教えてくれないあたり、余程凄惨なことがあったようだ。
(挿絵と語り手の記憶がない間の語り手の狂乱っぷりを見ると大体何があったかは察しがつきそう)これ以上この部屋で暮らし続ければ、取り返しのつかないことが起こりそうで、怖い。語り手は早急に引っ越すことをおすすめしたい。

紹介した3話以外にも怖くて、不気味で思わず身震いする話がたくさん入っていて、楽しい1冊だった。是非読んでみて、好みの怖い話を見つけ恐怖しながら読んで欲しい。

0

「児童書」ランキング