【感想・ネタバレ】現代地政学 国際関係地図のレビュー

あらすじ

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最高峰の知性が読み解く
世界情勢の現在と未来

世界を俯瞰する100の地図を収録!

✔巨大企業は世界を支配しうるか?
✔移民問題はコントロールできるか?
✔中国は世界の主導権を握れるか?

❖目次

イントロダクション
グローバリゼーションとはなにか│6
国際秩序│10

│第1部│世界

第1章│歴史的視点

1945年の世界秩序│20
ヨーロッパの分断│24
冷戦と雪どけ│28
非植民地化と第三世界の出現│32
ソビエト帝国の崩壊│36
1989年の戦略的状況│40
第三世界の終焉と、西側による力の独占の終焉│44

第2章│国際関係のプレイヤー

要となるプレイヤー、国家│50
国連は世界を統治できるか?│54
国際機関は脇役か?│58
NGOは新たなプレイヤーか?│62
多国籍企業は世界の新たな支配者か?│66
力を増す世論│70

第3章│地球規模の課題

国際統治とは?│76
経済発展│80
気候温暖化:戦略上の重大な脅威│83
人口増加は抑制できるか?│86
移民の動きは制御不能か?│90
テロリズムは生存にかかわる脅威か?│94
核拡散は避けられないか?│98
組織犯罪とマフィア│102
スポーツ外交│106
国際的司法機関は夢物語にすぎない?│111
民主主義と人権は広まっているか?│114
文明の衝突へ?│117

第4章│歴史上の重大な危機と戦争

ドイツの分断とベルリン危機│122
朝鮮戦争│125
スエズ戦争(第二次中東戦争)│128
キューバ危機│131
ベトナム戦争│134
アフガニスタン紛争(ソ連)│137
アフガニスタン紛争(NATO)│140
湾岸戦争│143
ルワンダ虐殺│146
バルカン半島の紛争│149
コソボ紛争│153
イラン、アメリカ、イスラエル│156
イスラエル・アラブ紛争│159
イラク戦争│163

第5章│現代の危機と紛争

ロシアとウクライナは和解不能か?│168
奈落の底に落ちたシリア│171
イスラム国(IS)は国家並みのテロ組織か?│174
イランとサウジアラビアの対決│178
イスラエルとパレスチナ:果てしない紛争?│181
イラクは再建に向かっているか?│185
東・南シナ海における緊張│188
朝鮮半島:紛争は凍結?│191
米中関係:協調か敵対か?│194

│第2部│各地域

ヨーロッパ

フランス:主要な大国│202
ドイツ:復活した大国│206
イギリス:ヨーロッパの大国?│210
イタリア:役割の見直し│213
イベリア半島│217
中央・東ヨーロッパ諸国:均質ではない地域│221
北欧:多様な特色を持つ地域│225
ヨーロッパの再建│228
紛争後のバルカン諸国│232
再確認されたロシアの強さ│235
トルコよ、どこへ行く?│240

南北アメリカ

アメリカを再び偉大にする?│246
カリブ海地域:アメリカの裏庭?│252
中央アメリカ:安定を求めて│256
アンデス諸国:新たな出発│260
コノ・スール(南の円錐):力を秘めた極地?│264

アラブ世界

マグレブ地域の統合は不可能か?│270
マシュリクは混沌とした地域か?│274
安定が脅かされるアラブ・ペルシャ湾│278

アフリカ

西アフリカ:民主化と人口問題の間で│284
中部アフリカは立ち往生?│288
東アフリカとアフリカの角:開発と専制政治の間で│292
南部アフリカの大きな存在感│296

アジア

インド:将来の大国?│302
東南アジア:地域統合と経済発展│308
朝鮮半島:分断の固定か、克服か?│312
日本:不安な大国│316
中国は世界一の大国か?│320

地図一覧│326

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Posted by ブクログ

1.現代の情勢を理解する
歴史の流れから今後を考えてみる

2.地理的環境が国にどのような影響を与えるかということを考えるのが地政学で、この本はそれをわかりやすく説明されています。歴史からグローバルの視点で何が起こっているのかを分析し、地域の紛争や経済状況について触れています。
世界全体としては、世界大戦後の各国との緊張関係や地球環境問題、国連の統治などについて触れています。戦争を経験してもなお、各国の問題は山積みであり、解決することがありません。そして、各地域ごとに焦点を当てていきます。ヨーロッパでは、EUによる発展を目指したつもりが、分裂し始めている。南北アメリカでは、アメリカ対中南米の問題を中心に、共同体を作ることでどのように国を成長させていくのか。アラブでは、資源頼りの経済を脱却すること、資源がもとで紛争に発展していること。アフリカでは、南アを中心に発展し始めたこと。アジアでは、インドと中国が経済発展することによる他国との関係性の変化について触れています。
これ以上ないわかりやすさで示されている1冊になっていますので、教養として身につけておいても良い知識です。地政学という言葉に囚われずに読むと良いです。

3.世界大戦を機に、世界の流れがアメリカ中心に回り始めました。それまで世界の中心だったヨーロッパ経済は衰退し、EUの分裂にまで至ってます。そこで対抗馬として中国が現れ、米中貿易摩擦にまで発展しています。
ここで大切だと思ったのは、政治が競争化してしまい、国の安定が疎かになっているのではないかということです。政治の役割は国の安定が主軸であり、経済成長が全てではないということ(もちろん経済成長は必要)。かつて提唱されていたトリクルダウン理論は夢物語となり、格差が広がる一方になっています。このままでは、一生解決できない問題なので、なかなか難しいと思いました。

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2020年02月03日

Posted by ブクログ

戦争や紛争や国際関係の緊張を俯瞰的に眺めることができる。自分の日常生活から見える周囲の景色だけを眺めていると、多少の不安や不満こそあるものの、過去の大戦の時代と比べれば一見穏やかで、文明も進み、人類が賢くなったようにも錯覚しがちだが、歴史の線は今も途切れておらず、世界の景色は変わってもいない。全世界の恒久平和など夢まぼろしに過ぎず、自分もまた争いが絶えない人類の歴史の中に生きているのだと改めて気付かされる。

0
2020年08月15日

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