【感想・ネタバレ】現代地政学 国際関係地図のレビュー

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Posted by ブクログ

1.現代の情勢を理解する
歴史の流れから今後を考えてみる

2.地理的環境が国にどのような影響を与えるかということを考えるのが地政学で、この本はそれをわかりやすく説明されています。歴史からグローバルの視点で何が起こっているのかを分析し、地域の紛争や経済状況について触れています。
世界全体としては、世界大戦後の各国との緊張関係や地球環境問題、国連の統治などについて触れています。戦争を経験してもなお、各国の問題は山積みであり、解決することがありません。そして、各地域ごとに焦点を当てていきます。ヨーロッパでは、EUによる発展を目指したつもりが、分裂し始めている。南北アメリカでは、アメリカ対中南米の問題を中心に、共同体を作ることでどのように国を成長させていくのか。アラブでは、資源頼りの経済を脱却すること、資源がもとで紛争に発展していること。アフリカでは、南アを中心に発展し始めたこと。アジアでは、インドと中国が経済発展することによる他国との関係性の変化について触れています。
これ以上ないわかりやすさで示されている1冊になっていますので、教養として身につけておいても良い知識です。地政学という言葉に囚われずに読むと良いです。

3.世界大戦を機に、世界の流れがアメリカ中心に回り始めました。それまで世界の中心だったヨーロッパ経済は衰退し、EUの分裂にまで至ってます。そこで対抗馬として中国が現れ、米中貿易摩擦にまで発展しています。
ここで大切だと思ったのは、政治が競争化してしまい、国の安定が疎かになっているのではないかということです。政治の役割は国の安定が主軸であり、経済成長が全てではないということ(もちろん経済成長は必要)。かつて提唱されていたトリクルダウン理論は夢物語となり、格差が広がる一方になっています。このままでは、一生解決できない問題なので、なかなか難しいと思いました。

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2020年02月03日

Posted by ブクログ

戦争や紛争や国際関係の緊張を俯瞰的に眺めることができる。自分の日常生活から見える周囲の景色だけを眺めていると、多少の不安や不満こそあるものの、過去の大戦の時代と比べれば一見穏やかで、文明も進み、人類が賢くなったようにも錯覚しがちだが、歴史の線は今も途切れておらず、世界の景色は変わってもいない。全世界の恒久平和など夢まぼろしに過ぎず、自分もまた争いが絶えない人類の歴史の中に生きているのだと改めて気付かされる。

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2020年08月15日

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