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Posted by ブクログ
海洋冒険小説と推理小説の要素を合わせたエンタメ小説。
海賊が主人公となるわけだが、多島斗志之さんの海賊モア船長シリーズのように、海賊が商船を襲ったりというようなシーンはほとんどない。
ただ、キャラクター、雰囲気、そしてロマンという点では申し分ない。
そして推理小説要素の方はどうかというと、帯やタイトルからは"本格"という雰囲気が漂っているが、本格推理ではない。
連続殺人の犯人はアッサリと特定され、主となるのは「謀略」。
誘拐され、幻影島の宝を処分することがバロウズの計略だった、というのはとても驚いた。
また、首を持ち帰るためにジーナの酒甕を盗んだというのもしっかり納得。
...が、こういう風に書くとどうも中途半端などっちつかずな作品に見えてしまう。
しかし実際はそうではなく、解説の宇多川さんの
「大胆不敵な構成に見えて、じつはふたつのジャンルの魅力をもっとも引き出すために考え抜かれ、繊細極まりないバランスで創造された物語」
という評が見事に当てはまっている。