【感想・ネタバレ】図解入門業界研究 最新 病院業界の動向とカラクリがよーくわかる本[第2版]のレビュー

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Posted by ブクログ

【感想】
たまには自分の業界の勉強をキチンとしようかと思い、拝読。
当たり前だけど、医療業界って本当に幅が広くて奥が深く、且つ変革も多いのでいくら勉強しても物足りないなぁ。
自分の会社が扱っている分野で精一杯で、業界全体のことなんて殆ど理解できていなかったという事実に直面しました。

特に着目すべきは、矢張り「2025年問題」でしょう。
そもそもこの問題は一体どういうことが問題点で、解決策として国や企業はどう取り組んでいるのか、またそれを知るには過去や現在の業界の状況も知らなくてはいけないようで、結局何一つ身にならないまま読破してしまったような気がしてならない。
というよりも、細部・深部に渡って、そもそもの解剖・生理学も、そして自分が担当している分野でさえも、多岐にわたって分からない事が多すぎる。
やっぱりこの業界に身を置いている以上、またこれからのし上がっていこうと思っている以上は、業界に関する幅広い勉強を避けては通る事ができないのだなと痛感。

この本も含め、自社・他社製品の勉強は勿論、解剖生理学や医療業界関連の勉強をもっと幅広く、そして深度もさらに深く勉強しなくては!と、思いました。
まだまだ半人前だから、勉強しなくちゃいけない事が多いね。。。(そうも言ってられない歳であり役職ですが・・・)

最後になりましたが、この本はそんな無教養な自分にまんべんのない知識を享受して下さる、非常にまとまった1冊でした。
また読み返そう。


【内容まとめ】
1.2014年度、一般病院の平均赤字は1.1億円を超え、前年度の二倍近くに増えた。
民間病院は黒字を確保していたが、国立病院や公立病院はともに赤字で、厳しい経営が続いている。

2.黒字の診療科は「眼科→皮膚科→耳鼻咽喉科→内科→小児科」の順番。

3.地域包括ケアシステム
定義は「介護が必要になっても、住み慣れた地域で、その人らしい自立した生活を送ることができるよう、医療、介護、予防、生活支援、住まいを包括的かつ継続的に提供するシステム」。

4.・医療機器の種別
「治療機器群」と「診断機器群」と「分析機器群」などに分類。
治療機器群には大きく二つの市場があり、一つはカテーテルや注射器などの「処置用機器」、もう一つが人工関節や人工心臓などの「生体機能補助・代行機器」の市場。
診断系機器では、内視鏡や血圧計、エコーやCTやMRIなどの画像診断システムが大きな市場。

5.医療機器の歩み
1823年、長崎に来日したシーボルトによって近代西洋医学が伝えられ、その時にハサミやメスなど開腹して行う治療方法が伝わった。

6.医療機器産業を取り巻く環境
輸入金額は1兆3000億、対して輸出額が5300億円と低く、輸入に依存した構造の市場になっている。
国内に大きな市場を持ちながらも、国内法などで厳しく規制されていたり、大手メーカーが寡占的に市場を抑えているため、国内メーカーの競争力は発揮されていない。
また病院を取り巻く経営環境が厳しいため、大型機械の設備投資が抑制されている。
しかし消耗品に関しては、院内感染や医療事故防止のため需要拡大が続いている。

7.検体検査と生理検査
・検体検査
→人体から排出される尿・便・血液・髄液などを扱う。
・生理検査
→心電図検査や脳波検査など、患者に直接触れて行う検査


【引用】
p10
2014年度、一般病院の平均赤字は1.1億円を超え、前年度の二倍近くに増えた。
民間病院は黒字を確保していたが、国立病院や公立病院はともに赤字で、厳しい経営が続いている。

診療所は黒字幅が若干縮小。
眼科→皮膚科→耳鼻咽喉科→内科→小児科の順番。


p14
・地域包括ケアシステム
定義「介護が必要になっても、住み慣れた地域で、その人らしい自立した生活を送ることができるよう、医療、介護、予防、生活支援、住まいを包括的かつ継続的に提供するシステム」。


p96
・医療機器の種別
「治療機器群」と「診断機器群」と「分析機器群」などに分類。

治療機器群には大きく二つの市場があり、一つはカテーテルや注射器などの「処置用機器」、もう一つが人工関節や人工心臓などの「生体機能補助・代行機器」の市場です。
治療機器が国内市場の約半分を占めています。

診断系機器では、内視鏡や血圧計、CTやMRIなどの画像診断システムが大きな市場になっています。


p98
・医療機器の歩み
1823年、長崎に来日したシーボルトによって近代西洋医学が伝えられ、その時にハサミやメスなど開腹して行う治療方法が伝わった。
「息をすること」や「血が循環している」「体温がある」など、生きていることの証として医療機器の発明があった。


p98
・医療機器の三大革命
1895年にレントゲンによるX線の発見があり、医療用レントゲン装置が開発されるようになった。
1896年には水銀血圧計、1903年には心電図が発見された。


p100
・医療機器産業を取り巻く環境
輸入金額は1兆3000億、対して輸出額が5300億円と低く、輸入に依存した構造の市場になっている。
国内に大きな市場を持ちながらも、国内法などで厳しく規制されていたり、大手メーカーが寡占的に市場を抑えているため、国内メーカーの競争力は発揮されていない。

また病院を取り巻く経営環境が厳しいため、大型機械の設備投資が抑制されている。
しかし消耗品に関しては、院内感染や医療事故防止のため需要拡大が続いている。


p104
・検体検査と生理検査
検体検査
→人体から排出される尿・便・血液・髄液などを扱う。

生理検査
→心電図検査や脳波検査など、患者に直接触れて行う検査


p110
・アンギオ(血管造影)
カテーテルを主に足の付け根の動脈から肝臓や腎臓、脳の血管まで挿入し、造影剤を使用して血流や腫瘍の分布を知る検査。


p120
・広がる医療器具の共同購入
病院の経営環境は厳しく、また国民医療費も増大しており、病院はますますコスト削減が求められるようになっていきます。
その中で注目されているのが、医薬品や医療機器の共同調達です。

・GPO
Group Purchasing Organization
「参加病院を取りまとめ、その共同購買力を利用することで、サプライヤー側への価格交渉力や契約交渉力を獲得することを目的として設立された事業団体」
参加病院が最良の製品を、最高の条件と価格で購入する手助けをしています。

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2019年03月18日

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