【感想・ネタバレ】陥落のメソッド【特別版】のレビュー

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Posted by ブクログ

素晴らしかった。
朝南先生がお亡くなりになって、絵師さんが変わってしまったのできっと色褪せるだろうと投げやりに読み出したのですが、一ページ目から引き込まれました。
さすが義月先生です。
この二人の話はずっと読みたかったので
天敵であるヤクザと警察官僚である二人の馴れ初め、それから愛情の深さが分かって読んで本当に良かったです。
絵師の湖水さんもすてきでした。
けれど、やはり。やはり朝南先生の美麗な二人を見たかったです。

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2014年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最近『攻×攻』パターンはいくつも読んだけれど、今までで一番ガチだった気がする。
限りなく攻な受とそれすらも圧倒する攻。
警察官僚の家に生まれ、自らも頂点だけを目指してきた遥翔と暴力団組長の家に生まれ、跡目としての将来を嘱望されている貴龍。ふたりは高校の同級生として出会う。
他とは一線を画して超然としている遥翔に途方もなく興味をそそられた貴龍は、自分と勝負して負けたら付き合ってみないかと賭けをふっかけるが、自分に絶大な自信を持っている遥翔はそれをあっさりと了承する。
互角に力が拮抗するも、貴龍は作戦勝ちで遥翔をねじ伏せることに成功する。けれど、かつてないほど手応えを感じた相手に自分の作戦勝ちは卑怯だったと勝利を放棄する貴龍に、それも勝負のうちと、あっさり自分を投げ出す遥翔。お互いを強力な磁力で惹きつけあうように始まった関係。
やがて遥翔は警察キャリアとしての階段を登り始め、貴龍も父親の後を継いで組長としての頭角を現し始める。
相反する場所を目指す自分たちは生きる世界が違う、いつかお互いの立場を危うくすると、何度も別れを決意するが、それでも断ち切ることができない。
お互い持ちつもたれつ危ない橋を渡りながらも、全てを明け渡すことはできない男としての矜持。こいつだけは何があっても自分を裏切るはずがないという絶対的な信頼感。でもいつか足元をすくわれるのかもしれないという消えない猜疑心。
決して寄りかかるような関係ではない。
そんなに柔ではないはずなのに、それでも、相手に裏切られた、切り捨てられたと傷ついて心を揺らす自分に驚愕する。
お互いを選ぶ、お互いのものになるということは常に破滅と背中合わせだ。
それでも堕ちる時は一緒と覚悟を決めて、リスク諸共、相手を引き受ける決断は男前。
いわゆる甘さは一切ないけど、深くつながりあったふたりの絆こそ、BLの醍醐味。

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2013年02月22日

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