あらすじ
同性の亀田に恋心を抱きながらも、親友の関係を壊さないよう、自分の気持ちに固く鍵をかけていた服部。しかし、亀田に好きな女性が現れたことにより、その鍵は…!? 切ない春のピュアロマンス。表題作ほか4編を収録。
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収録作品どれもいい。
思春期の頃に出会って衝撃を受けた作品。
鍵は当時理解できなかったけど、ふとした時に思い出していて、電子化したから購入。
アルカロイドも忘れられないお話で、まこの単行本に収録されているとは思わずびっくりした。
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恋愛モノなんてくだらん、とすかしていた昔はつまらんと思っていた。
けど大人になればなるだけ、恋愛モノの面白さがわかってきた。
人を好きになるとくっついてくる、いろーんな感情、まさしく人間らしさってこういう機微にあったんだなあ。
恋愛モノとはいうけど、望月さんのそれは、人間関係といったほうがしっくりくる。
すいた惚れたの清々しさでも、最近はやりのいやらしさとかではなくて、
じっとりじわじわ肌に染み込んでくるような、独特のコワさがある。
もちろん救いもある。でもそれにしても、壮快というより、とにかくいじらしい。
いろんな喜びや痛みがある。それでもみんな関わっていくんだよ〜ってくらい
私はこの方の短編のほうが好きだなー。
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「どうして私はこんなひねくれた表現ばかり」
そんなようなセリフが出てくる漫画が収録されていて
ひねくれ者の私はすごく共感を覚えたわけです。
表題作も切なくて、とても好き。
少年が少年に恋をする話でありながら、
思考回路が全くもって乙女であり、不快感なし。
むしろ、男同士の恋愛であることで、ぐっとせつなさがこみあげる。
そして学ラン萌え。
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ああ、望月花梨だ
っていう作品ばかり
心にある、でも表に出さない人間臭さを
キレイにサクっと描いてしまう
人間臭さをまったく感じないんだけど
卑怯な気持ちとかバレたらヤバイけど
バレて欲しい気持ちとか矛盾を上手く描く
バレた時の彼らの表情は、こっちも
後悔させるような感じが良い
Posted by ブクログ
この人の盛り上がりの場面の見せ方がドカンときてすごい好きです。
この本は、愛とか恋愛を描いてるって言うより、
人間の中身を描いてると言うか…
とにかく素敵です♪
少女漫画なのに少女漫画みたいじゃないです。
深い海の底みたいに暗く不思議で、そこが良いです。
こういう漫画を描く人って貴重だなぁと思います。
Posted by ブクログ
短編集。 背徳とか官能とか、とても艶っぽい話を描く人。 思春期の鬱屈したどうしようもない暗さ・寂しさ、刹那的な感じを描くのが本当に上手。上手すぎて気持ち悪い。
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「鍵」の紙飛行機のシーンはすごいです。
本誌で読んでいたので買うつもりはなかったのですが、「犬と制服」に衝撃を受けて買いました。あの終わり方は、ああ…ってなります。
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この作品、とても構成がお上手でした。題名になってる鍵は、主人公の服部の心をさしてます。親友の亀田に想いを馳せていることを気付かれないように、心に鍵をしなくてはと服部は考える。鍵はいろいろな形としてキーワードとして作中に出てきます。望月さんの漫画は大体がド暗くて私を絶望に追い込みますが、これはそんなことなく、感動さえ覚えました。襟詰めには始終ドキドキ。巻末の後日談で、亀田が服部を追いかけてきてくれたのが自分のことのように嬉しかった。
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「呼吸」を読んで三度泣きました。あと「鍵」は同性愛のお話ですが、(いい意味で)他の作品とはちょっと違うように思えるけど、望月先生らしさが失われていなかった。
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懐かしい…そもそも作風がノスタルジックなだけにそう…。素直になれない思春期の青少年を鮮やかに描き出す。恋をすると美しくなるの真逆をいく。無様でカッコ悪くて醜くくてそんな自分が嫌になる。
そして余韻が残りすぎて、その後どうなる?!って話ばっかり~
表題のボーイズラブが目当て。片想い…かと思いきや///
Posted by ブクログ
直接的な表現はないが精神的にはすごくエロ。
青臭い思春期エロスを描かせるとこの人の右に出る者がいません。BL?…なんですね、あとがきで更に確定。『ピュアホワイト』とはまた違った方向。
見開きの紙飛行機のシーンが鮮やか。
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「鍵」「アルカロイド」「呼吸」「夜 夜中」「犬と夏服」の5作を含む短編集。どれも学生が主役で若い年頃にある心の揺れみたいなものが丁寧に描かれています。個人的に一番好きなのは表題作の「鍵」。同性である親友、亀田に恋愛感情を持ってしまった服部。親友という関係を壊さぬ用に心に鍵を掛けるが、亀田に好きな女性が現れたことによりその鍵が―――。同性同士の恋愛といってもBL漫画ではなく、同性を好きになってしまった悩みを真剣に扱うような・・・そういう意味ではリアルなお話。毎回のことながら、望月作品の言葉遣いの綺麗さ・言葉遊びが随所に見られて、自然と惹き込まれる作品です。
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望月花梨さんの作品は色々好きなんですが、画像が・・・
この作者は思春期の少年少女が好きなんだろうなぁと感じます。
思春期の危うさ、脆さ、未熟さ。短編を主に出していますが、短編が面白い作家さんです。
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はじめて望月花梨さんのマンガを読んだのがこの話。この人も雰囲気が好きな作家さんの一人。本誌で読んだのでコミックスは持ってないんですが、買おうかどうしようか未だに考えてます。
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BLというよりモチカリ得意の、惹かれたのが身近にいる人だった、という。
気付いてしまうともう駄目だ。それには鍵をかけて捨てなければ。
でももしその鍵を開ける鍵を拾われたら。
全体的に蒸した湿っぽさが薫るけれど、
それでも結構あっさりしているように思う。
毒を食らわば皿まで、なんだろうか。
Posted by ブクログ
肝が冷える作品集。
これ、花とゆめなんだね・・・。
望月花梨だなあ、という。一筋縄ではいかない話たち。
わりと勝手なひとたちがでてくる。
勝手なんだけど、みんな必死。
必死だから身勝手なのか。
『呼吸』
キレるとかキレないとか、そんな簡単なことじゃなくて、「キレる」までの過程や齟齬があって、それでもそれに立ち向かえずに怒りと孤独に溺れてしまう「犯してしまったひとたち」。
それを決して肯定することなく、でも、解こうとする。そんな試み。
でも、個人的には『呼吸』よりも『犬と夏服』のほうが怖かった。
ああいう、じぶんでも良くわからない突発的な執着欲というか支配欲のようなものは怖い。怖くて、ゾクゾクする。
『鍵』は、ふたりの今後を読んでみたいと思わせる一作。『ノドアメイカガ』のあと。
Posted by ブクログ
ああああああああ
なんかいけない世界を覗いてしまった
でも、もう一度見てみたい。
そんな背徳感というか、なんというか。
しょっぱい、しょっぱいよ。
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同性の亀田に恋心を抱きながらも、親友の関係を壊さないよう、自分の気持ちに固く鍵をかけていた服部。しかし、亀田に好きな女性が現れたことによりその鍵は…!?「鍵-かぎ-」他「アルカロイド」「呼吸」「夜 夜中」「犬と夏服」収録。
Posted by ブクログ
鍵があることに気づかないと鍵は開けられない。閉められない。
鍵があるということをまず気づかせなければ恋は恋として成立してくれない。
表題作以外も名作。