【感想・ネタバレ】女子高生と学ぶ稲盛哲学 豊かな社会と人生の方程式のレビュー

あらすじ

この書籍の舞台は、女子高校。著者の高巖氏が稲盛哲学の授業を進め、
女子高生が学んでいくスタイルを取っている。

なぜ稲盛哲学と女子高生なのか。それは著者の2つの経験が基になっている。

1つは、2014年3月までの7年間「京都大学京セラ経営哲学寄附講座」の客員教授を務め、
稲盛和夫氏の思想に肌で触れたことだ。もう1つは、都内のある女子高で数年にわたり
「経済、社会、経営、哲学」に関する特別授業を行い、女子高生たちとのやりとりを通じて
彼女たちの感性を感じ取った経験だ。

現代を支える自由至上主義や社会自由主義といった社会哲学が限界を迎えるなかで、
稲盛哲学はそれらを超える「第三の社会哲学」といえる。ビジネスマンだけでなく、
これから社会をつくっていく高校生や大学生にも稲盛哲学の意義と実践の必要性を
理解してもらいたい――。そんな著者の思いがこの1冊に結実している。

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Posted by ブクログ

著者が稲盛哲学を非常に理解していて、それを女子高生に教えるという定で説明してくれているので非常にわかりやすかった。

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2022年09月25日

Posted by ブクログ

自由至上主義と社会自由主義。どちらも「考え方」は押し付けない。個人を中心としている。長い目で見る発想がない。

order は、命令であると同時に秩序=命令があるから秩序がある、と考えている。
功利主義は幸福の配分については何も語っていない。

自由至上主義=熱意×能力
市場に委ねる。
正義も実現する。正しい配分が行われる=配分的正義。
結果がすべてになりやすい。冷たい社会を作り出す可能性。

社会自由主義=熱意×能力×政府による調整
ケインズ。経済の行方は消費性向によって決まる。消費性向の高い人へ所得移転する必要がある。
ロールズ。何が正義か。「無知のヴェールを被った場合」にどう考えるか。何が正しいと思うか。ポジショントークをしないために。
自由均等の原理=基本的自由を平等に保障する。
格差原理=最下点の人の立場で考える。所得の移転が必要。機会の平等があること。
偶然の産物と考えるか個人の努力と考えるか。
社会のせい、と考える人が増える。
政府が大きくなると腐敗しやすい。

稲盛哲学=熱意×能力×考え方。考え方はマイナスもあるので全体でマイナスにもなり得る。
人間関係が信頼に基づくものであれば社会は効率化する。自分の外に関係を求めると信頼関係は築けない。
人間として何が正しいか、を問う。

ハイエク=自由至上主義。価値を強要してはならない。認め合うこと。謙虚になるために考え方を排除した。

わが子の死に際して。その子はどういう親の将来を望んでいるか。悲しいことがあったとき、それが自分の将来に何を望んでいるのか、を考える。

人生とは、行きつ戻りつしながら、踏ん張り歩を前に進める過程。

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2018年07月24日

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